東京・秋葉原にあるメイド喫茶を取り上げた放送について、情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)は2020年4月14日、番組での紹介が視聴者に誤解を与えたとして、「関係者の方に大変ご迷惑をおかけしました」と謝罪した。
放送をめぐっては、取り上げられたメイド喫茶が、営業時間の短縮に応じていないと誤解されて批判が相次ぎ、店側が抗議していた。
「ありえない場所」のように報道されて...
モーニングショーの13日放送回では、都が事業者に求めた営業短縮を受け、「多くの居酒屋が時短に応じ、感染対策に乗り出しました」と伝えた。
一方で、営業を続ける店もあるとして、秋葉原のメイド喫茶「ハートオブハーツ」を紹介。緊急事態宣言が出て初の週末、都内では人の往来が減ったものの、この店は「大盛り上がり」だったとした。
メイド喫茶は、都の休業要請の対象施設として名指しされておらず、20時までの営業短縮を求めている飲食店または居酒屋に分類されるとみられる。ハートオブハーツの公式サイトによれば、都の要請後、20時までの時短営業に切り替えている。
しかし番組では、休業要請の対象となるものの営業を続ける麻雀店や、時短要請に応じない居酒屋、入場禁止の潮干狩り場に押しかける人の映像とともに、ハートオブハーツが紹介された。
同店の従業員は放送後、ツイッターで「お店を十分に開けられない状況下での新しい取り組み(編注:ビデオ通話での接客など)をクローズアップしたいとのお話しでした」と番組側からの事前説明を明かした上で、
「それをあたかも全て通常通りにやっているありえない場所、のように報道されていてすごくショックですし、心ないコメントをたくさん頂いてて傷つきました。補償がしっかりあるなら休業したいです。わたし達だって怖いです。でも休業したらハーツはなくなってしまいます」
と不満をつづっている。
時短について「番組では伝えませんでした」
モーニングショーは翌14日の放送で、羽鳥慎一アナウンサーが
「昨日の放送では、秋葉原のメイド喫茶『ハートオブハーツ』が東京都の要請にしっかりと従って時間を短縮して営業しているとこの番組では伝えませんでした。さらに営業自粛を要請される店舗や禁止されている潮干狩りの映像と並列して放送したことで、この店に対する誤解を招きました」
と非を認め、
「厳しい経営状況の中で働いている人の生活を守るために工夫をしながら営業を続けています。関係者の方に大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ございませんでした」
と頭を下げた。