閉局、radiko参入... 地方ラジオ局が立たされる岐路

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radikoで聴取率を測る時代に

   この春は、ネット配信サービス「radiko(ラジコ)」への地方ラジオ局参入も相次いだ。3月2日にHi-Six(高知)、4月1日にAFM(秋田)、Rhythm Station(山形)、FM岡山、V-air(鳥取・島根)、JOY FM(宮崎)が配信スタート。15日からはFMS(佐賀)でも始まる。基本的には、その県域に配信エリアは限られるが、radikoプレミアム(税別350円)に加入すると、全国から聴取できる。

   今春参加した7局は、いずれもJFN加盟局だ。これまでもJFN各局は系列アプリ「WIZ RADIO」(18年4月開始)で聴取できた。しかし、TOKYO FM公式サイトの番組審議会議事録(19年11月12日開催分)によると、オーディオアド(音声広告)市場や、海外事業者との契約実態を理由に、WIZ RADIOは近く終了し、今後はradikoと緊密な関係を保つ予定だと説明されている。今回の一斉参加は、その端緒なのだろう。

   首都圏に目を向けると、4月からradikoのデータを用いて、日々の聴取率を推計する「ラジオ365データ」がスタートした。これまで首都圏ではビデオリサーチの調査が年6回(1週間ずつ)行われていたが、対象期間外の聴取率は把握しづらかった。新サービスは、これを365日、毎分単位で分析するという。

   これまで聴取率調査期間には、「スペシャルウィーク」などと称して、豪華ゲストやプレゼントを用意する局が一般的だった。すでにTBSラジオは18年に「スペシャルウィーク」を廃しているが、後を追う局も出てきそうだ。

   当初は首都圏から提供されるが、この動きが全国に広がるのも、時間の問題だろう。地元のみならず、全国のラジオ局がライバルとなるとき、改めて各局の真価が問われることになりそうだ。

(J-CASTニュース編集部 城戸譲)

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