ドラッグストア「スギ薬局」などを展開するスギホールディングスは2020年4月10日から、マスクや消毒用アルコールなどウイルス対策商品の開店時の販売を止めた。在庫の問い合わせも受け付けないとする。
同社によれば、早朝から行列ができて感染リスクが高いため、苦肉の策で決めたという。
まるで花見?ブルーシート客も
決定は9日、スギ薬局の公式サイトで発表された。開店時の「マスク・ウイルス関連商材」の販売をいったん中止し、今後は営業時間内で不定期に販売する。
スギホールディングス広報室は10日、J-CASTニュースの取材に「一番には感染拡大防止が目的です。お年寄りもいますし、(行列での)感染リスクは高い」と話す。
新型コロナウイルスの感染拡大後、開店前から行列ができてしまう店があり、中には早朝からブルーシートを敷いて待つ客もいるという。
マスクと消毒用アルコールを買い求める客が多く、「マスクは少量ですが毎日入ってくるものの、アルコールは入荷自体ほとんどない」と需要に追いついていない事情もある。
発表では「混乱を避けるため、販売日・販売時間・在庫状況のお問い合わせには、お答えいたしかねます」「店内でお待ちいただくことは、ご遠慮いただきますようお願いいたします」とも呼びかける。
「現場や本社に入荷の問い合わせも多いのですが、それに応じてしまうと朝並んでいるのとまったく同じになってしまいます。朝が昼になるか夜になるかですので」(広報室)
開店前にマスクや消毒液の販売をやめる動きは、ツルハドラッグ、サッポロドラッグストアー、杏林堂薬局など薬局で広がっている。