新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、過酷な環境で奮闘する医療関係者らに感謝の気持ちを届けようとする投稿が、2020年4月10日にツイッターで広がった。福岡市の高島宗一郎市長が4月9日に呼びかけたもので、毎週金曜日の正午過ぎに「#FridayOvation」のハッシュタグをつけて感謝のツイートをする、というものだ。
ツイッターの「トレンド」では、福岡では正午過ぎに1位になったほか、0時30分頃には、日本全体でも5位に入った。来週以降、他県に広がりを見せる可能性もありそうだ。
毎週金曜日の正午にSNSで感謝の「拍手」送る
厚生労働省のまとめによると、4月8日正午時点での福岡県内の累計感染者数は136人。全国の都道府県の中では10番目だが、感染者数の増加のペースが速く、感染経路を追えない事例の割合が高いため、4月7日に発出された緊急事態宣言の対象の7都府県に含まれている。
福岡市の呼びかけは
「医療・介護関係者など、新型コロナウイルス対策のため最前線の現場で働く方々は、常にウイルス感染のリスクと背中合わせの状況で治療や感染拡大防止活動に従事し、私たちの命を支えてくださっています。医療・介護関係者や私たちの命を支えてくれる全ての皆さんへ毎週金曜の12時に感謝の『拍手』を送り、『Friday Ovation』を広めていきましょう」
というもの。キャンペーン用の画像もウェブサイトで配布している。
地元局アナウンサー、HKT48メンバー、ソフトバンクホークス...
高島市長のブログの書き込みによると、九州電力や九電工、新日本製薬、ソラリアステージ、FGN、LINE Fukuokaなどが取り組みに賛同。正午過ぎには、福岡市を拠点に活動するHKT48のメンバー、地元局の福岡放送(日本テレビ系、FBS)のアナウンサーや同局の情報番組「バリはやッ!ZIP!」が感謝のメッセージを投稿した。福岡ソフトバンクホークスは、選手会長の中村晃外野手(30)が
「医療、介護関係者、そして、私たちの命を支えてくれる皆さんに感謝」
などと話す動画を投稿した。
県外でも、脳科学者の茂木健一郎さん(57)や、NGT48の奈良未遥さん(22)らが賛同のツイートをしている。
欧州では21時になると自宅のバルコニーや窓から拍手したり歓声をあげて感謝の気持ちを伝えたりする動きが定着しているほか、4月7日の「世界保健デー」では、感謝の気持ちを伝える投稿がSNSで相次いだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)