目下の課題は「自社エリアの狭さ」
楽天モバイル目下の課題は、自社エリアの拡大だ。自社サイトの「楽天回線エリア」リストにある自治体は、関東・中部・関西の9都府県のうち、ほぼ一部の都市圏に限られている。そのため基地局網が整備されるまでは、パートナーエリアでの通信上限と制限速度が、快適さのカギとなる。
超過後の1Mbps上限には前例がある。楽天モバイルはこれまで、自社で回線を持つのではなく、他社から通信回線を借りる「MVNO」だった。そのプランのひとつである「スーパーホーダイ」では、データ容量を使い切った後も最大1Mbpsで利用できる(一部例外の時間帯あり)。
MVNOの新規契約は、本格サービス開始に合わせて、前日の4月7日をもって終了した。今後は順次、MNOへの移行が進められるが、従前の経緯もあり、切り替えを躊躇(ためら)っていたユーザーもネット上には見受けられる。「早めに乗り換えても『うまみ』がない」と感じていた中には、今回の改訂により、スーパーホーダイのプランM(2GB・2980円)と同じ価格水準で、1MbpsのKDDI回線が「使い放題」となると喜ぶ声もある。