沖縄へ「コロナ疎開」提案の不動業者が謝罪 「浅薄だった」「お叱り受けた」

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   新型コロナウイルスの感染防止として、沖縄県の別荘を貸し出すサービスを打ち出していた不動産会社「琉球リアルティ」(本社:沖縄市)は2020年4月8日、多くの批判を招いたとして中止を発表した。

   同サービスは、都市部での生活者向けに感染者が少ない沖縄県内の別荘を貸し出す内容だった。

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退避で「心豊かな生活を」

   琉球リアルティは7日、「<緊急事態宣言に伴う都市退避・自主隔離>「沖縄一時滞在用別荘」貸出サービス提供開始」とのプレスリリースを発表した。

   新型コロナウイルスの感染予防として「都市部を離れたいと考える企業・団体・個人」を対象に、感染者が「極めて少ない」沖縄県内の別荘を一時的に有償で貸し出すサービスを始めたと報告。

   都市部ではテレワークが推奨され、多くの学校でも休校が決まっているため、「親世代、子世代ともに一時的に都市部を離れても差し支えない状況となっている」「退避生活においても、日常以上に心豊かな生活を送ることができます」と宣伝していた。

   都市部から地方への移動が感染拡大の面で問題となる中、それを推奨するサービスだけにSNS上では反発が少なくなかった。沖縄県の玉城デニー知事は8日の会見で、県外からの訪問自粛を呼びかけている。

ホストの都外派遣企画は取りやめに

   同社は8日、サービスを中止すると発表した。

   実際の移住者はいなかったといい、サービスの意図を「ご高齢の方のご家族から、なるべく安全な場所で過ごさせたいというご相談を4月7日朝に受けまして、ご高齢者とそのご家族、持病をお持ちの方とそのご家族を主な対象として企画したものでございました」と説明する。

   その上で「だからと言って今回の浅薄な発表が許されると思っているわけではございません」「沖縄の皆様はもとより、東京の皆様からも本当に多くのお叱りを受けました。社員一同、心からお詫び申し上げます」と謝罪した。

   「コロナ疎開」をめぐっては、東京・歌舞伎町のホスト店も問題となった。

   新型コロナの感染拡大による営業自粛を受けて、名古屋市の系列店にキャストを50人以上派遣する企画を発表し、批判が殺到。愛知県の大村秀章知事も7日にツイッターで「何らかの形で自粛を強く要請します」と言及していた。

   店側は同日、派遣を取りやめるとの声明を出している。

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