「全力を挙げて商品確保に努めております」
新型コロナウイルスの影響で、マスクは全国で品薄が続く。ドラッグストアでは、在庫があることを見越して開店前に客が行列をつくることが少なくなく、仕事帰りに店舗に立ち寄っても「買えない」という声は数多い。在庫に関する客からの相次ぐ問い合わせに、ドラッグストア店員を名乗るユーザーが疲弊する現状をツイッターで訴える投稿も度々見られる。
静岡県内でチェーン展開する杏林堂薬局も、黄色地に大きな文字で「開店直後にマスクはございません。開店前に並ばれてもご購入できません」という張り紙を店頭に掲示。「マスクの入荷が非常に不安定でございます」として、次の2つの状況が起きていることを説明している。
(1)朝一番で販売してしまいますと早朝から並ばれる方が増え、騒音、渋滞が発生し近隣住民の皆様へご迷惑に繋がってしまいます。
(2)朝一番に店頭へ並べないお客様から、マスクを何とか販売してほしいとの強いご要望を頂戴しております。
そのため、「当店ではマスクの販売時間に関しては毎日時間帯を変更し、より多くのお客様へ購入していただける機会を設けるようにさせていただきます」と時間を一律で決めずに販売するとし、「多くのお客様へ提供させていただくためにも何卒、ご理解・ご容赦の程、お願い申し上げます」と呼びかけた。
「マスクの件でのお問合せに関して、混乱防止のため在庫の有無以外に関してはお答えいたしかねます」と、やはり一部問い合わせには答えられないことも記載。「併せてご理解賜りますようお願い申し上げます。只今、全力を挙げて商品確保に努めております。今後ともご来店いただくことを心よりお待ち申し上げております」と理解を求めた。店舗を利用したツイッターユーザーが4月4日に写真で投稿すると、同様に「これ、ええやり方やね!」などの声があがっていた。
全国展開しているツルハドラッグ(杏林堂と同じツルハホールディングス傘下)でも、一部店舗では「『開店時』のマスク販売を中止致します」として、不定期に店頭へ陳列することを知らせる掲示を出している。マスクや消毒類などの在庫状況、納品日などの問い合わせには答えられないことや、近隣住民への配慮も呼びかけている。
運営するツルハの担当者は7日、取材に対し、ここ数日でテスト的に導入したと明かす。朝4時ごろから並ぶ客がいる店舗もあったといい「より良い販売方法を模索しています」とした。
(J-CASTニュース編集部 青木正典)