新学期シーズンとなり、地域によっては学校の入学式や始業式が行われた。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大が進む中での式典実施や学校再開に対しては、保護者らから不安の声も寄せられている。
実際、自身の子供に入学式を休ませることにした、とSNSで発信する著名人もいた。こうした不安の声や感染状況の変化を受け、一旦は学校再開を表明した自治体が方針を変更し、臨時休校の延長を発表する動きも相次いだ。
「国が全ての学校を休校にしてくれればよかったのに」
タレントのマギー審司さん(46)は2020年4月5日のツイッターで、自身の子供達について
「妻と2時間話して明日の入学式は休ませることにしました」
と報告し、
「クラスターになる確率は高いと思うし、今このタイミングで学校再開は絶対におかしいと思うので、、子供達は凄く悲しんでまして、、、国が全ての学校を休校にしてくれればよかったのに、、、、、」(原文ママ)
と続けた。この話題の関連ツイートには、元巨人の上原浩治さんが「素晴らしいと思います!」と賛意を示していた。
6日には、元モーニング娘。の市井紗耶香さんもツイッターで、
「週末長女と話し合いました。家族会議もしました。『友達や学校の仕組みもわからないし配られる課題もあるし...』と心配しています。ですが、我が家は入学式を欠席させる選択をします」
などと発信した。
SNS上では、「休校延長しても子供は外へ遊びに行ってしまう」などと、学校再開に賛成する声も見受けられるが、マギー審司さんのように式典や学校再開への不安の声は、保護者からだけでなく、「高校生」や「教員」を名乗るユーザーからも相次いで寄せられている。4月上旬には、兵庫県の県立高校に通う生徒たちが、署名サイト「チェンジ・ドット・オーグ」で休校延長を求める活動を始め、わずか数日で目標値(1万5000人)を超えた。
校庭での入学式も
新学期からの学校再開や入学式、始業式への対応は自治体ごとに様々だ。たとえば東京都(教育委員会)は4月1日、6日から予定していた都立高校などの再開時期を見直し、5月6日までの休校を決め、小中学校を設置する区市町村にも同様の対応を強く要請した。入学式や始業式については、感染防止策を徹底した上で規模を縮小して行う方針も示していた。
6日に首都圏の小学校などで行われた入学式の模様は、各メディアが報じており、屋外の校庭で行ったり、在校生の参加は見送った上で新入生の席の間隔を広くとって実施したりしていた。
一方で、4月上旬に予定していた学校再開の方針を変更する自治体も相次いでいる(都道府県立学校と区市町村の小中学校の関係は、上記東京都の例を参照)。千葉県は4月5日、「4月いっぱい休校」と発表。6日には、愛知県や兵庫県でも「4月19日まで」休校延長とする新方針を公表した。今後の状況によっては、他の自治体でも一旦は学校を再開したものの、あらためて休校に入る動きが出てくる可能性もある。