お前のせいで感染が拡がる―「コロナ差別」に遭った訪問看護師が、あえて体験をツイートした理由

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

志村けんさんの訃報で「それまで以上に頻繁に質問を受けるように」

   女性は大学卒業後、病院勤務の看護師として働いていたが、とにかく忙しかった。「自分が未熟なせいでもあるのですが、患者さんから声をかけられてもじっくりお話を聞けないことに、葛藤がありました」。訪問看護師になり、決められた時間は1人の患者とその家族にだけ向き合えている。「患者さんの中には、医師には遠慮してしまっても、看護師だったら気軽に話せるという方もいます」という。

   新型コロナウイルス感染防止のため、福祉施設などでは面会制限が増えている。一方、訪問診療については行政から、厳重な感染対策をしたうえで継続するよう通達されているという。女性の周囲に感染が疑われる患者やスタッフは、取材時点でいない。

   女性の訪問先の患者は高齢者が多く、外出機会がいっそう減っている。訪問時は、新型コロナウイルスに関する相談も多い。

「患者さんの不安が強くなっており、訪問時にお話をする時間は長くなっています。テレビつけているお宅も多く、放送された情報から『こういう時はどうしたらいいの?』と聞かれます。

患者さんに不安な症状があるかどうかを聞き、気になる症状があれば主治医に報告します。抱いているのは漠然とした不安なんだと思います。漠然としすぎて、何をどう聞けばいいか分からない患者さんもいます。どこまでご安心いただけているかは分かりませんが、丁寧に説明したり、『またいつでも電話くださいね』とお伝えしたりして、ご納得いただけるケースは多いと感じています。

志村けんさんが先日お亡くなりになって、かなりショックを受けている方が多いです。志村さんの訃報の後、それまで以上に頻繁に質問を受けるようになりました」
姉妹サイト