外出自粛、守らないのは「若者」? 実態調査のIT企業「1を見て全部を語るのは違う」

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   「『自粛要請知らなかった』出歩く若者」「世代間ギャップ "新型コロナを怖がらない若者たち"」----新型コロナウイルスの感染拡大を受け、若年層の規範意識の低さを報じるメディアが目立つ。

   そうした状況で、IT企業が実態調査を行った。東京都などで外出自粛が出された期間を含む、桜の名所で知られる上野恩賜公園(東京都台東区)での世代別の滞在時間を集計したところ、「若者は外出自粛に対する意識がむしろ高いとも考えられる」と結論づけた。

   同社は取材に「『若者がたくさん出る』ですとか『お年寄りがたくさん出る』と1か0で話されている傾向がありますが、1をみて全部を語るのは違う」と話す。

  • 上野公園の累計滞在時間
    上野公園の累計滞在時間
  • 上野公園の累計滞在時間

20〜40代で低い結果

   位置情報分析を強みとする「レイ・フロンティア」(台東区)は2020年4月1日、「お花見シーズンの上野公園、若者は行動を自粛していた」との自社ブログを更新した。

   同社のスマートフォン向け行動記録アプリ「SilentLog」のユーザー情報をもとに、20年3月15日〜21日と19年3月21日〜27日(いずれも春分の日を含む一週間)の期間、上野公園での世代別の平均滞在時間を算出したところ、60代が最も長い(前年比19%増)ことがわかった。詳細は次の通り。

・20代:19年86分、20年42分
・30代:19年110分、20年48分
・40代:19年106分、20年44分
・50代:19年113分、20年90分
・60代:19年108分、20年129分
上野公園の平均滞在時間
上野公園の平均滞在時間

   累計滞在時間でも同様の傾向で、前年を100とした時に最も滞在時間が減ったのは30代で16、最も増えたのは60代で107だった。

   同社広報によれば、利用者の許諾を得て収集した位置・加速度情報を匿名化して算出した。標本数は利用者への配慮などから非公開だが「1、10といった単位でなく、一般的な方が見れば納得できる数」だという。

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