コロナ支援策、色々あってよく分からない... 首相官邸サイトで「12項目」紹介

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   新型コロナウイルス対策をめぐり、政府はさまざまな支援策を打ち出している。今度は「布マスクを1世帯2枚配布」が発表された。また、近く緊急経済対策を決定する。

   現状の支援策としては、ニュースをみると「中小企業向け無利子・無担保融資」などが目につくが、他にもたくさんあって、よく分からない――そんな声もあるなか、首相官邸公式サイトのトップページには「(新型コロナウイルス対策)お役立ち情報をわかりやすく見つけられるページはこちら」との表示がある。クリックして、主に生活・事業支援に関する支援情報を確認してみた。

  • 衆院本会議でマスクをつけて発言する安倍首相(4月2日、衆院インターネット審議中継より)
    衆院本会議でマスクをつけて発言する安倍首相(4月2日、衆院インターネット審議中継より)
  • 衆院本会議でマスクをつけて発言する安倍首相(4月2日、衆院インターネット審議中継より)

「お役立ち情報をわかりやすく見つけられるページはこちら」

   J-CASTニュース編集部が確認したのは、「布マスク2枚配布」発表の翌日(2020年4月2日)昼現在。首相官邸サイトの最上部には、「新型コロナウイルス感染症対策」に関するスライド式の4情報が掲載されている。うち一つの「お役立ち情報一覧 お役立ち情報をわかりやすく見つけられるページはこちら」を選ぶと、「『困りごと、不安』に応じた支援情報」として、12項目が載っている。

   第1項目には「ご自分やご家族の健康不安の解消策」とあり、生活・事業支援としては、「(4)事業の売上の激減への対応策」、「(9)雇用の不安、内定の取り消し」、「(11)公共料金などの期限」などが目につく。

   まず、会社などで働いている個人に関係が深い「(9)雇用の~」にある「現在の会社から解雇されそうだ」を選択すると、厚生労働省サイトの「総合労働相談コーナーのご案内」ページに。新型コロナ関連の特別な表現は見当たらず、「解雇、(略)賃金の引き下げ、(略)などのあらゆる分野の労働問題を対象としています」としており、相談コーナーの連絡先ページへの誘導も行っている。新型コロナ問題に特化はせず、「一般的な解雇不安として、ともかく相談を」ということのようだ。

公共料金の支払い期限延長は?

   次に「(11)公共料金~」を確認。「納税(国税、地方税)」や、「公共料金」(上下水道、電気・ガス、携帯電話など)といった項目について「納期が迫っているが、猶予できるか?」という疑問に答えようとしている。たとえば、電気(を含む)項目を選ぶと経済産業省(資源エネルギー庁)、携帯電話(を含む)項目なら総務省のサイトに移り、それぞれ事業者に対し、生活不安に対応する緊急措置として支払いの猶予・期間延長について要請したと説明している。

   上記の総務省サイトでは、各事業者が対応状況を公表したサイトページへリンクを張った一覧を載せており、例としてソフトバンクをみると、「(コロナの影響で)支払いを期限までに行うことが困難なお客さまからお申し出があった場合、支払い期限を延長します」「(略)お客さまからのお申し出があった場合、2020年5月末日まで支払期限を延長します。(今後の影響次第では、さらに延長についても検討=編集部が略記=)」としている。

   他に電力関連で、たとえば東京電力エナジーパートナーのサイトをみると、「(コロナの影響で)各都道府県社会福祉協議会から『緊急小口資金・総合支援資金(後述)の貸付』を受けているお客さまからのお申し出に応じて、特別措置(編注:支払期日の1カ月延長など)を適用させていただきます」と表明している。

   納税関連では、今後まとめられる緊急経済対策の中でも、さらなる「支払い延期」も検討されているため、ここでは割愛する。

「特別貸付制度」、「緊急小口資金等の特例貸付」...

   「(4)事業の売上の激減への対応策」には、「従業員への給与を支給できない」など8項目がある。コロナ対策で新設された「特別貸付制度」(条件を満たせば実質的に無利子・無担保で融資を受けられる)や、既存制度である「雇用調整助成金」の対象拡大、コロナの影響で生活資金に悩む人に対する「緊急小口資金等の特例貸付」といった内容を紹介している。

   さらには、

「いろいろ支援策はあるが、(略)関係省庁が多く、また、国も自治体もあるので、どこに申し込んだら良いのか?簡単に知りたい」

といった声への対応として、「(12)相談窓口」の一覧に誘導する項目もある。ここでは「事業に関すること」など5項目に計20か所の「相談先への誘導ページ」が紹介されている。

   他にこれまでの支援策としては、子供の臨時休校に伴い仕事を休まざるを得なくなった保護者を対象にしたものが、よく知られている。こうした保護者に対し、企業が年次有給休暇とは別に有給休暇を取得させた場合、日額8330円を上限に助成する制度(一定の条件満たすフリーランスの場合は日額4100円)で、この対象期間の延長が決まっている。

   政府は現在、コロナ対策として所得が減った人への現金給付などを盛り込んだ緊急経済対策の詰めの作業を行っており、6日以降の週明けに公表する予定だ。

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