消費税ゼロ、ポイント、現金一律...「抵抗」の中、経済政策どう打ち出す? 公明党・竹内譲衆院議員インタビュー

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消費税の「一時的ゼロ」には「実務的困難さ」

―― 確かにインパクトはありますね...。優先順位はどのように考えていますか。

竹内: 実現できた場合に影響力が大きい順に並べているんですよ。まず消費税を一時的にゼロにする。これはインパクトと期待感がものすごくあります。資金繰りを助けて消費購買意欲も高めますからね。ですが、実現の段取り、実務的なものを考えたときに意外に難しいところがあります。法律を通すとかですね。

―― 税率変更には、それなりの手間がかかりそうですね。

竹内: 手続きが大変で、しかも政治的な駆け引きがある。さらに、完全にデジタル化が進んでいるわけではないので、ある日突然ぱっと減らすことができないわけですよね。色々登録をしてもらったり、軽減税率もあります。現場では実務的な面倒くささがまだ残っている。税率が下がるまで買い控えが起きる要素もあるので、もう少し世の中を整備しないといけません。消費税は社会保障目的に使っていることもあって減税には批判が強いです。ですから、消費税の「一時的ゼロ」はインパクトはありますが、実務的困難さが伴います。

―― 「減税で減った分の社会保障費はどうするんだ」という批判ですね。

竹内: それは国債で埋めればよいのですが、「もっと借金が増えるじゃないか」といった議論がまだまだありますし、MMT(現代貨幣理論、デフレから脱却してインフレになるまで赤字を気にせず財政支出を増やせるとする説)みたいにみんなが納得している訳ではありません。そういう意味も、まだ実務的には無理です。

―― 次はポイントの10%還元です。

竹内: そうすれば消費税の分が実質ゼロになる、という考えです。せっかくポイント還元をしているのだから、それに乗っかればいいと思ったんですが、肝心要の経済産業省が実務的に「勘弁してくれ」と言うんですよ。

―― すでにキャッシュレスの還元は始まっていますから、それに上乗せすれば良いのではないですか。

竹内: そうそう。ですが、要するにこれまでの経緯があって、大手スーパーなどその辺の話し合いが十分にできていないわけなんですよ。大手スーパーは「今回だけにしてくれ」と言っているわけです。

―― 事業者の規模によって還元率が違ったりしますね。そのあたりのやり取りは複雑だったと聞きました。

竹内: そうそう。それをまた蒸し返すのは「今この忙しいときにできない」と言うわけなんですね、結局。システムも負荷がかかるという話でした。そうなると、これもなかなか実務的には難しい。
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