「首都圏の皆さんも自宅で過ごして」 長野・佐久市長「コロナ疎開」に苦言ツイート

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   週末に首都圏から「コロナ疎開」してきた人々に対し、長野県佐久市の柳田清二市長がツイッターで苦言を呈して、反響を呼んでいる。

   小池百合子東京都知事らが外出の自粛要請をした趣旨を考えてと、市長は訴えており、ネット上では、様々な意見が出ている。

  • 佐久市の柳田清二市長のツイートが反響
    佐久市の柳田清二市長のツイートが反響
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「自粛要請の趣旨をもう一度考えて下さい」

   軽井沢のあるスーパーでは、小池知事が自粛要請をした2日後の2020年3月27日の朝、開店を待つ客らの長蛇の列ができていた。

   これは、週末の28、29日も同様の状況だったといい、佐久市の柳田市長は29日、ツイッターでその画像を引用して紹介し、「首都圏にお住まいの皆さまへ」とする呼びかけを行った。

「今週末の首都圏から長野県への人の移動が増えています。出来れば、首都圏の皆さんも自宅で過ごしてもらいたいと思います。蔓延する首都圏から比較的穏やかな長野県で過ごしたいとお考えかもしれませんが、自粛要請の趣旨をもう一度考えて下さい」

   自粛要請の趣旨とは、むやみな移動をせずに自宅に留まってほしいということらしい。

   元の画像の投稿者によると、長野ナンバーは3割ぐらいで多くが首都圏からだったといい、柳田市長も、県外ナンバーがかなり多いとの認識を示した。

   ツイッター上を検索すると、リモートワークで軽井沢に来た、東京都内は閉鎖された施設が多いので長野に疎開した、といった投稿が見られる。実際、地元紙の長野日報は30日、八ヶ岳山麓では感染を回避して空気が澄んでいる別荘地を利用する人が増えていると報じている。

   柳田市長のツイートを受けて、もし自分が感染していたら高齢者に移してしまうと考え、別荘に行かずに都内に留まったとツイッターで明かす人もいた。これに対し、柳田市長は、「そういったご理解を頂けると大変にありがたい」と返していた。

「迷ったんです。しかし、言うべきだ」

   柳田市長の呼びかけツイートは、1万件ほども「いいね」が寄せられるほどの反響となっている。

   賛同の声は多く、「柳田市長よくぞ言ってくれました!」「なぜ今軽井沢なんだ!コロナ持ち込むなよ」「地方の医療は簡単に崩壊してしまう」「小池さんはその辺りを注意喚起すべき」などと書き込まれている。

   一方、「首都圏に住んでる人をバイ菌扱いしてるみたい」「あなたの市は首都圏からの観光客やビジネスを呼び込まないでください」といった反発も一部であった。

   柳田市長のツイッターに対しても、結果として地域間の対立を煽ってしまったのではとの声が寄せられ、柳田市長はこう漏らした。

「迷ったんです。しかし、言うべきだし、何よりこういった行動には、大きな問題があります。批判されても言うべきと判断しました」

   長野県の保健・疾病対策課では3月30日、J-CASTニュースの取材にこう答えた。

「別荘で静養するなど、必要な部分は仕方ないでしょう。しかし、今やらなくていい不要不急の移動は、感染症のリスクを減らすため、避けていただきたいと思っています。この週末、東京在住の20代男性の感染者が長野に帰省して、熱があるのに動き回って別の友人にも移したケースがありました。そのような場合は、自宅待機を徹底してほしいと記者会見などで話しています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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