ザ・ドリフターズのメンバーで、コメディアンの志村けんさん(本名:志村康徳)が2020年3月29日亡くなった。70歳。各社が30日、報じた。新型コロナウイルスによる肺炎で入院していたことを事務所が発表していた。
東京都東村山市生まれ。ザ・ドリフターズのいかりや長介さんに弟子入りし、付き人などを経てコンビ「マックボンボン」でデビュー。コンビは短命に終わったが、故・荒井注さんが脱退したドリフに1974年、24歳で正式メンバーとして加わった。
映画初主演、朝ドラ出演など相次いだ矢先
しばらくは人気がふるわず苦戦したが、「東村山音頭」を機に大ブレーク。その後も加藤茶さんとの「ヒゲダンス」などヒット作を連発し、人気を確立した。
1985年の「8時だよ!全員集合」終了後は、「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」(TBS系)、「志村けんのだいじょうぶだぁ」「志村けんのバカ殿様」(フジテレビ系)など、自らの冠番組を多数手がけた。「大御所」ポジションとなってからもテレビ、舞台で笑いを追求。また司会を務める「天才!志村どうぶつ園」(日本テレビ系)は、2004年のスタートから現在まで続く長寿番組となっている。
「笑い」の活動をメーンにし続けてきたが、1999年には故・高倉健さん直々のオファーを受け映画「鉄道屋(ぽっぽや)」に出演。さらに最近では2020年12月公開予定の映画「キネマの神様」で初主演を果たすことも決まり、3月30日開始のNHK連続テレビ小説「エール」でドラマ初出演を予定するなど、積極的な活動を続けていた。
25日、新型コロナウイルスによる肺炎で入院していることが伝えられると、芸能界はもちろんのこと、国内、さらには海外のファンからも応援の声が相次いでいた。
訃報を受けてツイッターでは、「元気になって、だいじょうぶだ〜って、言って欲しかったよ」「本当に本当にかなしい」「一番大好きな芸能人だった。心からご冥福をお祈りします」など、追悼の声が相次いでいる。