鉄道か、バスか... 相次ぐローカル線「消滅」、地方交通のこれからは

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結局は都市直行のミニバスが便利だった

   次に外国の事情を見ていこう。筆者はロシアとヨーロッパをよく訪れるが、地方の公共輸送において鉄道がバスよりも賑わっているところは見たことがない。村から最寄りの駅までを結ぶバス路線もあるが、便利な交通手段は大都市と小都市を結ぶミニバスだ。

   筆者が乗車したミニバスは首都から約150キロ離れた小都市を結ぶ路線だった。大都市から小都市の周辺の町までは時速100キロ以上のスピードで高速道路を走る。敢えて日本で例えるなら、小さな町から県庁所在地の都市へ直行する小型集合バスだ。

   ミニバスには停留所もあるが、「家が近いからここに止めて」という乗客からの「リクエスト」にもきめ細かく対応。中央アジアにはアプリと連動したミニバスもあるという。

   昔はほこりっぽい車が多かったが、最近は新車の導入などにより快適度が大きく向上している。

   ロシア、ヨーロッパと日本とは町や交通の仕組みが大きく異なることから単純比較はできない。が、人口減少が続く地方において小回りが利く都市直行の小型集合バスが増えるかもしれない。今後、鉄道は地域輸送から都市間輸送へとますますシフトしていくものと思われる。

(フリーライター 新田浩之)

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