増える「転換クロスシート車両」、去る旧国鉄型 JR西日本の発表を読み解く

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   JR西日本は2月19日に在来線車両の新製投入を発表した。

   今回の発表では最新車両225系の投入と旧国鉄型通勤電車201系の引退がポイントとなり、転換クロスシート車両の運行本数が増える。今回はコンパクトにJR西日本の在来線車両の新製投入を解説したい。

  • 2010年にデビューした225系
    2010年にデビューした225系
  • 引退が決まった201系
    引退が決まった201系
  • 2010年にデビューした225系
  • 引退が決まった201系

最新車両225系が144両投入

   発表ではJR京都線・JR神戸線(東海道・山陽本線)などへ最新車両225系が144両投入される。

   225系は2010年にデビューし、JR京都線・神戸線の「新快速」や阪和線・関西空港線の「関空快速」で活躍する車両だ。車内は2列+2列の転換クロスシートで、液晶ディスプレイ型の車内旅客案内装置を備える。営業最高速度は時速130kmで、次世代のJR西日本関西圏を牽引(けんいん)する車両だ。投入時期は2020年度から2023年度までとしている。

   225系の投入により、主にJR京都線・JR神戸線の「快速」で活躍する221系は大和路線(関西本線)やおおさか東線に転属となる。221系は1989年にデビューし、JR西日本の近郊型電車のイメージを確立した車両だ。3扉転換クロスシートのレイアウトは今日のJR西日本近郊型電車に引き継がれている。

   221系の転属で引退するのが旧国鉄時代に製造された201系だ。201系は4扉のロングシート車両で、JR東日本では京葉線を最後に2011年に引退している。

直通快速も

   今回の発表で個人的に注目したのが大和路線とおおさか東線である。現在、大和路線では大阪環状線に直通する「大和路快速」は221系だが、普通列車は主に201系が使用されている。225系が投入されると、大和路線を走る多くの普通列車も221系になることが予想され、転換クロスシート車両の運行本数が増える。

   昨年3月に全通したおおさか東線は201系が幅を利かせるが、今後は同線の普通列車も221系に置き換わる。ところで、鉄道ファンの間で話題となっているのは新大阪と奈良をおおさか東線経由で結ぶ「直通快速」の使用車両だ。現在「直通快速」はJR化後にデビューした4扉の通勤ロングシート電車が使われている。果たして「直通快速」も221系になるのだろうか。観光客輸送という「直通快速」の使命を考えるとトイレ付き転換クロスシート車両の221系がピッタリと思うのだが。

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