小池百合子東京都知事らが週末の外出自粛を要請するなどしている状況に対し、タレントのせんだみつおさん(72)がテレビのインタビューで「熱が出るまで外出自粛しない」といった内容の発言をして、物議を醸した。
せんださんは、人混みを避けるとも言っているが、いわゆる「アクティブシニア」の自覚不足を指摘する声も。放送後、娘のせんだるかさんはツイッターで、本人が「反省して発言を後悔」していると明かした。
「70過ぎの人が散歩してね、そんな悪者にして...」
「『自粛してくれ』って、何を自粛するんですか?」。せんださんは、2020年3月27日放送のフジテレビ系情報番組「直撃LIVE グッディ!」でのインタビューで、こうまくし立てた。
せんださんは、活動的そうなピンク色ジャケットの春らしい装い。さらにこう続けた。
「熱があってだるかったら自粛しますよ。それまでは自粛、絶対しません。用事があったら、出かけます。えっと、やっぱり寄り合い、僕、寄り合いが多いんですよ。寄り合いに行きます。公園も散歩します。で、お花もスルーして見ます」
その理由については、こう明かした。
「コロナをなめてるわけじゃなくて、バカにしてるわけじゃなくて、軽く見てるわけじゃなくて。心まで深刻になって、落ちたら、萎縮したら、どうするのってことでしょ。せめて気持ちだけは...そういう年代が我々の年代なんです」
そのうえで、こう不満を訴えた。
「70過ぎの人が散歩してね、そんな悪者にしてって、そんな国、そんな国、我が国じゃないですよ。『元気なおじいちゃん』って声掛けてくれなきゃ。『負けないで、コロナに』と」
せんださんは、アクティブシニアの気持ちをこう代弁する。
「家にいたら、余計体が弱るという年代になってる」
「やっぱり『家にいなさい』っていう風潮もあるんですけども、もうねぇ、息が苦しくなってね。行ったらいいんです」
「やっぱり健康のためです。だから、言ったでは。微熱があったり、悪寒が出るんだったら、出ませんと。その場合は、病院へ行きますと。でも、元気なうちに、足腰も弱いし、みなやっぱり歩くのが一番。それだけですよ。単純に家にいたら、余計体が弱るという年代になってる。それが団塊なんです」
「直撃LIVE グッディ!」がせんださんにインタビューしたのは、週刊ポスト4月3日号の記事を見たかららしい。
この記事は、ウェブ版も3月25日に配信されており、せんださんは、アクティブシニア批判に反論したとの内容だ。そこでは、せんださんらの団塊世代は、厳しい競争に晒されて打たれ強く、終戦後に政府への不信感もあるため、自粛しろと言われてもその通りにはしないと説明している。
こうしたせんださんの主張について、ツイッター上などでは、疑問や批判が多い。
「でも、今は、非常事態なんですよ」「もし全員が同じ考えで行動すると、人口密度の高い日本でどうなるでしょうか」「自分の事しか考えられない自己中な高齢者が増えてきた」といったものだ。
もっとも、「確かに、足腰...運動しなければ弱くなるというのもわかる」「人混みでなければ、散歩や歩きながらの花見は良いと思う」とせんださんに賛同する声もあった。
娘から叱られ...
ところが、放送終了後、娘でタレントのせんだるかさんがツイッターを更新。「いま38年間で1番キレています私」として、せんださんに「説教」したことを明かした。
「72歳で頑固でしたが考えを改めさせました。誰もツッコミ入れてこなかったと笑いに変えようとしていましたが、娘のブチ切れで今は反省して発言を後悔しています」
ツイッターなどでの反応も、せんださんに見せたとのことで、「皆さんのコメントをみつおパパに見せてさらに追い詰めていました。ネットがわからない世代って色んな情報不足なんだと認識しました」という。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)