1日に100人以上感染出れば、首都封鎖の可能性も
「うちのクリニックに来られている患者さんは、多くが高齢者ですが、話を聞くと、活動的な方は、お金持ちなど一部だけですね。感染を怖がって、老人会など人の集まりがなくなり、ほとんどの高齢者が家にこもっている状態です。実際は、若い人に比べて動いている人ははるかに少ないと思います」
もしオーバーシュートが起これば、医療崩壊が進む恐れが強いと、尾崎会長は明かす。
「感染のスピードが上がりますと、重症例も増えてきます。東京で、何千人もの感染者が出れば、隔離しないといけないので、ベッドが埋まってしまいます。脳梗塞やがんなどの患者さんも多いのに、対応できなくなります。軽症者は、自宅やホテルに移って療養してもらい、感染症専門病院のベッドを空けるなどの転換が必要でしょう。環境整備には1か月かかりますので、そのためにも、感染の増加が緩やかなカーブを描くようでないといけませんね」
首都封鎖を早めにやるべきとの声も多く出ていることについて、尾崎会長は、こう話した。
「1日に100人以上もの感染者が来週に出たら、恐らくやらざるをえないのでは。杞憂に終わればそれがいいことですが、最悪のケースを考えながら対処していく責任もあると思っています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)