「社会的距離」保つ他の方法なら喜んで検討するが...
現地紙のサウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、林鄭氏の顧問のうち、少なくとも5人が「禁酒令」に異論を唱えていた。例えば、弁護士会の会長などを歴任した湯家?(ロニー・トング)氏は、4人を超える人数の集会を制限したり、さらに感染者が増えた場合に外出禁止令を出したりすることを提案したが、3月23日に発表された対応策には取り入れられなかった。顧問のひとりの葉劉淑儀(レジーナ・イップ)氏は、禁酒令の実効性に疑問を呈したという。
同紙では、「香港政府筋」の
「『(他人と一定の距離を保つ)社会的距離』を保つのに役立つ他のやり方は、是非とも検討したい。例えばバーや飲食店の営業時間を制限したり、そういった場での机の感覚を広げたり、といったことだ」
といった声も伝えている。「社会的距離」を保つための手段が誤って解釈された可能性もありそうだ。
香港大学法学部主任講師の張達明(エリック・チャン)氏は、
「特定の集団に検疫を受けさせたりする措置であれば、すでに条例に書き込まれているので、すぐにできる。だが、今回のような制限は条例では示されておらず、改正作業が必要で時間がかかる」
とも指摘したという。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)