新型コロナウィルスの感染拡大が懸念される中、日本野球機構(NPB)の12球団代表者会議が開かれ、両リーグの公式戦開幕日について4月24日の開催を目指すことが決まったのは2020年3月23日。さらに翌24日には、東京五輪・パラリンピックの延期が決定。これにより「5月開幕」も現実味を帯びるなど、なおも不透明な情勢が続く。
いずれにせよ新型コロナウィルスの感染が収束していることが前提条件となり、当初予定されていた3月20日から大幅に遅れるが、球場観戦する野球ファンは今までのように声を張り上げて応援できない可能性が高い。
「無観客試合をテレビ観戦して思ったけど...」
NPBとJリーグが連携して設置した「新型コロナウィルス対策連絡会議」が12日に行われた際は、感染症の専門医などでつくる専門家チームが球場観戦する来場客の対応策を示した。感染リスクが高い例としてジェット風船やメガホンや大型旗の使用と共に、トランペットによる鳴り物応援も挙げられた。
プロ野球で鳴り物応援は球場の風物詩となっている。「トランペットに合わせて選手の応援歌が歌えないのは寂しい」、「鳴り物がないとテンションが上がらない」とネット上ではプロ野球ファンの書き込みが見られたが、別の見方も。
「無観客試合をテレビ観戦して思ったけど、お互いのベンチから聞こえてくる首脳陣や選手のヤジが面白い。あと打球音や選手の声が聞こえるのも臨場感があっていい。トランペットでの応援は個人的になくていいと思った」、「前から思っていたけど鳴り物の応援はうるさくて試合に集中できない。応援歌を歌って常に騒がしいと、選手の息遣いが聞こえなくて野球の魅力が半減する。メジャーリーグの球場観戦みたいにじっくり見たいので、日本のプロ野球もこれを機にトランペットでの応援をやめてもよいのでは」と鳴り物による応援禁止を支持する声も少なくない。
「鳴り物自粛」を機に野球ファンは常に声を張り上げて応援するのではなく、メジャーのようにじっくり見る観戦スタイルになるのか。それとも鳴り物による応援待望論が高まるか。