日本郵政・日本郵便・かんぽ生命は、業務停止命令終了後も積極的なかんぽ生命保険商品の提案を控えると2020年3月25日に発表した。
顧客に不利益を生じさせるような不適切な保険契約行為などを理由に、かんぽ生命は金融庁から、日本郵政と日本郵便は金融庁と総務省から業務改善命令を出されているほか、日本郵便とかんぽ生命は、1月1日から3月31日まで保険販売について金融庁から業務停止命令を受けている。
発表によると、業務停止命令期間終了後も、生命保険商品の積極提案といった通常営業は当面再開しないという。また、4月1日から19日までは、撤去したパンフレットの再設置などの準備を行う必要があるため、停止命令期間中と同様の対応を行う。20日以降も、郵便局やかんぽ生命支店からの積極的なかんぽ生命保険商品の提案を控えるが、客から保険商品への申し込みがあった場合には受け付ける。
日本郵便広報部に、停止命令期間中と同様の対応を行うという19日までと、20日以降の業務上の差異について問い合わせたところ、大きな違いは渉外社員の訪問業務とした。停止命令期間中と19日までは、顧客訪問での住所変更といった手続きや、契約の再確認行為について、渉外社員による訪問は自粛し、代わりに郵便局の窓口社員に部長などの管理者が同行する形で業務を行う。一方、20日以降は渉外社員による訪問も行うとした。いずれも保険商品の自発的な提案は控える。
生命保険商品の通常営業の再開については、今後、必要に応じて社外の有識者にも意見を伺いながら、日本郵政グループで判断していく。