「やっぱり電通案件だった」「ランサーズも絡んでたんですね」「やってることは直球のステマ(ステルスマーケティング)なんで本当に嫌いになったわ」――。きくちゆうきさんの4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』をめぐり、インターネット上で憶測にもとづく心ない書き込みが広がっている。
連載当初から多くの人を惹きつけ、2020年3月20日の完結では感動を呼んだが、その後、作品の評価と関係ない点で批判を集めている。
きくちさんのマネジメント会社「ベイシカ」(東京都港区)は、拡散している内容は事実無根だとして「デマはたくさんありすぎて、もはや全てを把握し切れていません」と肩を落とす。
本人「電通さんは絡んでない」と否定も...
19年12月からツイッターで連載が始まった「100日後に死ぬワニ」。主人公のワニを中心とした日常生活を描きながら、「死まであと○日」のカウントダウンが進む異色の設定だ。
20年3月20日で100日目を迎えて完結し、「切ないが、、ありがとう」「1日1日を大切に生きよう」と好意的な感想が多数寄せられた。ベイシカによれば、最終話の投稿のエンゲージメント(「いいね」「リツイート」など)は2億回を超えたという。
しかし、その直後に風向きが変わる。最終話を投稿して間もなく、書籍化、映画化、人気音楽グループ「いきものががり」とのコラボレーションなどが次々と発表され、急なビジネス展開に失望する声が少なくなかった。
さらに、「いきものがかり」コラボ企画のクレジットをきっかけに、広告代理店「電通」がプロジェクト全体に関わっているとの噂もたち、「電通案件」がツイッターのトレンド入りした。
きくちさんと「いきものががり」の水野良樹さんは21日、ツイッターの動画配信で「電通案件なんて出てますけど大きな誤解で、電通さんは絡んでない」と強く否定するも、疑惑は完全に消えなかった。