ボクシングの元ヘビー級3団体統一王者ウラジミール・クリチコ氏(43)が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自身が所有するウクライナ・キエフ市のホテルを地元医療チームに開放することを表明した。ボクシングの主要団体WBOが公式サイトで伝えた。クリチコ氏の兄で元ヘビー級王者ビタリ・クリチコ氏(48)は、現在キエフ市長を務めている。
「私たちの扉と心は、日常的にウイルスと闘っている人々に開かれます」
ウクライナは欧州の中では新型コロナウイルスの感染者が比較的少なく、ウクライナの保健省市民健康センターのデータによると、3月22日23時の時点で国内の感染者は73件で、そのうち死亡者は3人だという。
ウラジミール・クリチコ氏は「医療専門家、真のヒーローに還元するために出来る限りのことをする必要があると感じている。これらの人々は最前線におり、自分たちの生活と健康よりも私たちのものを優先していることを決して忘れません。私たちの扉と心は、日常的にウイルスと闘っている人々に開かれます」と声明を発表した。
また、兄のビタリ・クリチコ氏は、キエフ市長として陣頭指揮を執り新型コロナウイルスの感染防止に努めている。キエフ市の公式サイトによると、3月23日からキエフ市内の公共交通機関の使用は、医療従事者、救助者、法執行機関、公益事業の専門家、食料品店や薬局で働く人々に限定されるという。