本格的なプロキシーファイトには至らない?
キリンHDは2月の取締役会でFPの株主提案への反対を決議。併せて社外取締役に外国人2人を起用するなど社外取締役を過半にし、ガバナンス強化やグローバル化への迅速な対応を進める方針を打ち出している。
FP側は他の機関投資家などに接触して主張への理解を訴えている模様だ。米議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、FP提案取締役候補のうち1人だけは選任に賛成推奨する一方、キリンHD提案の候補1人に反対していることが3月13日に判明。ただ、ISSは医療・健康事業売却には反対推奨しており、FPの提案が広く浸透しているとは言えないようで、本格的なプロキシーファイト(株主争奪戦)に発展するかは微妙と見る関係者が多い。それでも、株主総会でFPへの賛成票の集まり具合によっては、キリンHDの経営戦略に微妙な影響を与える可能性もある。