台湾、握手の代わりに「拱手」を! 三国志でよく見る「あいさつ」、新型コロナで再注目

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習近平氏は「左右」間違えた?!

   そして3月5日、蔡英文総統は自身のツイッターを更新。米国在台湾協会の代表らと会合する際に「say no to a handshake & yes to this friendly gesture」(握手をせずに、このフレンドリーなジェスチャーを!)拱手で挨拶をしている動画を公開した。この動画が日本のツイッターでも「カッコイイ!」と拡散された。横山光輝さんの漫画「三国志」や、原泰久さんの「キングダム」など、中国史を扱った作品で多用されている表現だからこそ、親しみやすさを感じたファンも多いだろう。

   この「拱手」方式だと手を触れる必要がない上に相手に最大限の感謝と尊重を伝えることが出来るのでウイルス感染対策にうってつけとも言える。

   ちなみに、「拱手」にはいくつかのルールが存在する。男性は右手を拳にし、左手でそれを包むのがスタンダードだが、これは古来中国で「攻撃の手は右」とされていることから、「貴方を攻撃するつもりはない」という意味が込められている。一方、女性は左手に拳を作り、右手をそっと添える程度でよい。

   左右の手を逆にしてしまうと、「感謝」「尊敬」ではなく、「悲報を伝える」「命乞いをする」という意になってしまうので、こちらも要注意だ。

   先日中国の習近平国家主席が武漢を訪問した際、「拱手」で挨拶をしたのだが、一瞬だけ左右を間違える動画が拡散された。これには「中国文化なのに...」といった失笑も多く、物議を醸す一幕となっている。

(フリーライター 室園亜子)

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