一段落しても税率は「ゼロにしておけばいい」
―― 3月12日放送の「深層NEWS」(BS日テレ)では、「平成は停滞の時代。これを象徴するのが消費税」とも話していました。「コロナ恐慌」への対策が一段落した後は、消費税率はどの程度まで戻すべきだとお考えですか。
安藤: いいや。ゼロにしておけばいいです。ゼロにしておけば、その分所得税や法人税も上がっていきますから、そのほうがよっぽど経済が成長します。消費税がなぜダメかというと、「消費したらダメ」というメッセージを出す税金だからです。日本経済のメインエンジンは個人消費ですから、個人消費を一番ふかさなきゃいけない。消費税はメインエンジンにブレーキをかける税金です。仮に0%から3%などに増税するタイミングがあるとしたら、ものすごく景気がいいときです。そういうときは考えてもいいかも知れませんが、「巡航高度」ぐらいならば、上げることを考える必要はありません。
―― どうしても財源の議論は出てきます。
安藤: 政府の財政における財源は、国債と税をうまく組み合わせればいい。税だけで賄わなければいけないというイメージをみんな持っていますが、それが間違いです。景気が悪いときは国債を増やして、景気がいいときには税を増やして...というバランスをとっていけばいい話なので、財源は全く問題ありません。