「理解できない遅延戦術」IOC批判、金メダリストからも相次ぐ 練習・選考支障で「不平等」指摘

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   今夏の東京五輪通常開催を目指す国際オリンピック委員会(IOC)に対して欧州の五輪金メダリストから反発の声が上がっている。

   新型コロナウイルスの感染拡大により、五輪予選が相次いで中止、延期となり、各種制限により練習場を確保できない選手が続出。五輪開会式を約4カ月後に控え、43%の代表選手が決まっておらず、五輪出場を目指す選手に混乱が生じている。

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「IOCと日本人の理解できない遅延戦術」

   ドイツでは五輪のレジェンドが声を上げた。五輪5大会に出場し、馬術競技で6個の金メダルを獲得したイザベル・ワースは、ドイツの公共放送「ARD」の取材に応じ、ストレートに感情を表現した。ワースは東京五輪の開催可否または延期などに言及しないIOC、大会主催者に対して「これはIOCと日本人の理解できない遅延戦術」と批判し、「7月のオリンピックはないだろう」と言及した。

   また、2016年リオデジャネイロ五輪男子やり投げ金メダリストのトーマス・レーラー(ドイツ)は、練習環境を確保できない現状を訴え、相次ぐ予選中止によって生じる代表選考問題に疑問を投げかけた。「通常の状況での準備は不可能です。皆のためにスタート地点をゼロに設定するためにオリンピックの延期を話し合いたい。すでにほとんどの選手が資格基準を簡素化しているため、公正に比較する根拠を見出せません」と述べている。

   新型コロナウイルスの感染者が1万人を超すスペインからは、2016年リオデジャネイロ五輪女子走り高跳び金メダリスト、ルート・ベイティアがIOCにメッセージを送った。ベイティアはスペイン放送協会(RTVE)を通じて「IOCへのメッセージを送ります。私たちアスリートの健康を脅かすことはできません。非常に多くの人が不平等な状況にいます。彼らに不必要なストレスを与えています。大会を延期してください」と訴えかけた。

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