田嶋JFA会長のコロナ感染で「Jリーグはどうなんの?」 再開めぐりサポから心配の声

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   日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長(62)が新型コロナウイルスに感染していることが2020年3月17日、判明した。特に中断中のJリーグが4月3日再開をめざしていた矢先だっただけに、再開時期をめぐる影響が懸念されている。

   Jリーグの管理運営は、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が行っている。17日にもJリーグ理事会が開催されたが、予定されていた村井満チェアマンの会見は急きょウェブ上で行われる異例の措置が取られていた。

  • 田嶋幸三会長
    田嶋幸三会長
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2月末~3月上旬に欧米を歴訪

   JFAの17日の発表によると、田嶋氏は2月28日の出国から3月8日の帰国にかけて欧米を訪問。北アイルランドで国際サッカー評議会(IFAB)の年次総会、オランダで欧州サッカー連盟(UEFA)の理事会や総会に出席した。5日には米国で、女子日本代表なでしこジャパンが出場した「SheBelieves Cup」を視察している。

   16日に東京都文京区の保健所に相談し、海外渡航したことと「会議に同席していた関係者2人の感染」を伝えると、PCR検査を受け、17日夕に陽性だったことが分かった。「現在は微熱があるものの大事に至っておらず、保健所の指示のもとで治療を行ってまいります」という。

   発表時点では「JFA役職員等で新型コロナウイルス感染症や風邪の症状を呈している者はいません」とするが、今後も症状有無の確認、健康維持のための対応を講じるとしている。保健所などの指示で、JFAハウス館内の消毒作業などをしていく。

   もちろんJFAも、医学委員会のアドバイスを受けながら対策を講じてきた。2月26日には、3月15日までのJFA主催の全会議・イベントなどについて原則延期・中止することを発表。JFA事務局も同期間中は閉鎖し、役職員は在宅勤務するとしていた。

   そうした中でも、国内のトップが新型コロナウイルスに感染したことで、サッカー界に激震が走った。JリーグチェアマンやJFA会長を歴任した川淵三郎氏は17日、ツイッターで「残念だけど世界を駆け巡っているだけに感染の可能性がよりあったのはやむを得ないか」とした上で、「理事会での濃厚接触者がいるかどうかが心配。奥さんがお医者さんなのでケアーは問題ないと安心している。病状を毎日発信する事でウイルスへの理解が深まればと願う」と懸念した。

   18日にも「会長が感染した事で僕も間接的に感染する可能性が出てきた。10日あまり緊張して過ごさねばならない。一瞬に広がる可能性が現実としてあり、そうならないように願うばかり」と感染を懸念し、「身近に発生した事で今までとは全く違う危機感を持つ」とした。

村井氏「せめて1週間は期間を置いて言えるようにする」

   新型コロナウイルス感染拡大を受け、Jリーグは2月25日の発表で、3月15日までの全試合開催延期を表明。だが、収束が見通せないことから3月12日、延期する試合を29日までの全試合に拡大した。

   Jリーグの村井チェアマンや原博実副理事長は、それぞれJFAの副会長、常務理事をつとめ、JFA理事会に名を連ねている。JFAは14日に理事会を開催しているため、田嶋氏と濃厚接触の懸念も浮上したが、この点は心配なさそうだ。原氏は17日夜、「村井さんと私は14日のJFA理事会WEB参加でした」とツイッターに投稿した。17日にはJリーグ理事会も開催されたが、記者会見を急きょオンラインで行う対応をとった。危機対応に万全の体制をとっている。

   一方、奇しくも田嶋氏の感染が判明した17日には、UEFAが大きな決断をした。サッカーの欧州最強を決める欧州選手権(EURO2020)が、開催予定だった6~7月から1年延期することが発表された。欧州各国のプロサッカーリーグも続々と中断が決まっている。

   村井氏は観客をスタジアムに動員してのJリーグ開催にこだわってきたが、ここにきて無観客試合も視野に入れ始めている。Jリーグ公式YouTubeチャンネルでは17日、主に選手に向けた村井氏のメッセージ動画を公開。「最後の最後には無観客をお願いしないといけないかもしれない」としているほか、「4月3日開幕(再開)を想定しているけど、前日でなく、せめて1週間は期間を置いて(決定事項を)言えるようにする。逆にどういう状況になったら無観客(試合)を覚悟するか。全日程が動かせる範囲は、なるべく後ろまで行く可能性もある。だけど、大会方式を大幅に変えるとか、場合によっては無観客を視野にいれる時はこんな状態の時だと、予めシミュレーションし、なるべく早めに選手、サポーターの皆さんに伝えられるようにしようと思っている」と様々な可能性に言及していた。

   Jリーグは基本的に週1~2試合の開催で、並行してカップ戦、チームによってはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)も組まれている。さらに五輪中断期間も挟むなどの都合上、全日程を消化するには再開の先延ばしに限界がある。田嶋氏の感染が伝えられ、ネット上でもJリーグ再開時期をめぐっては、

「田嶋会長コロナ感染したけど、Jリーグはどうなんの?」
「JFA会長がコロナに感染したとなるとJリーグも簡単に再開に踏み切れなくなっちゃったかな?」
「あくまで一人感染したってだけなんだから、当然Jリーグや代表戦の再開の判断には何の影響もあっちゃダメだと思う」
「国も休校とかの自粛は緩和する方針みたいだし、イベントも屋外は大丈夫そうだから何とかなって欲しいなー」

など、さらなる延期論、再開論のいずれもが飛び交っている。

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