村井氏「せめて1週間は期間を置いて言えるようにする」
新型コロナウイルス感染拡大を受け、Jリーグは2月25日の発表で、3月15日までの全試合開催延期を表明。だが、収束が見通せないことから3月12日、延期する試合を29日までの全試合に拡大した。
Jリーグの村井チェアマンや原博実副理事長は、それぞれJFAの副会長、常務理事をつとめ、JFA理事会に名を連ねている。JFAは14日に理事会を開催しているため、田嶋氏と濃厚接触の懸念も浮上したが、この点は心配なさそうだ。原氏は17日夜、「村井さんと私は14日のJFA理事会WEB参加でした」とツイッターに投稿した。17日にはJリーグ理事会も開催されたが、記者会見を急きょオンラインで行う対応をとった。危機対応に万全の体制をとっている。
一方、奇しくも田嶋氏の感染が判明した17日には、UEFAが大きな決断をした。サッカーの欧州最強を決める欧州選手権(EURO2020)が、開催予定だった6~7月から1年延期することが発表された。欧州各国のプロサッカーリーグも続々と中断が決まっている。
村井氏は観客をスタジアムに動員してのJリーグ開催にこだわってきたが、ここにきて無観客試合も視野に入れ始めている。Jリーグ公式YouTubeチャンネルでは17日、主に選手に向けた村井氏のメッセージ動画を公開。「最後の最後には無観客をお願いしないといけないかもしれない」としているほか、「4月3日開幕(再開)を想定しているけど、前日でなく、せめて1週間は期間を置いて(決定事項を)言えるようにする。逆にどういう状況になったら無観客(試合)を覚悟するか。全日程が動かせる範囲は、なるべく後ろまで行く可能性もある。だけど、大会方式を大幅に変えるとか、場合によっては無観客を視野にいれる時はこんな状態の時だと、予めシミュレーションし、なるべく早めに選手、サポーターの皆さんに伝えられるようにしようと思っている」と様々な可能性に言及していた。
Jリーグは基本的に週1~2試合の開催で、並行してカップ戦、チームによってはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)も組まれている。さらに五輪中断期間も挟むなどの都合上、全日程を消化するには再開の先延ばしに限界がある。田嶋氏の感染が伝えられ、ネット上でもJリーグ再開時期をめぐっては、
「田嶋会長コロナ感染したけど、Jリーグはどうなんの?」
「JFA会長がコロナに感染したとなるとJリーグも簡単に再開に踏み切れなくなっちゃったかな?」
「あくまで一人感染したってだけなんだから、当然Jリーグや代表戦の再開の判断には何の影響もあっちゃダメだと思う」
「国も休校とかの自粛は緩和する方針みたいだし、イベントも屋外は大丈夫そうだから何とかなって欲しいなー」
など、さらなる延期論、再開論のいずれもが飛び交っている。