勢いを増す東京五輪「延期」の風 今度はIOC現職委員からも痛烈批判

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ついにはトランプ大統領までも「延期」プランを

   高橋理事に続くようにして政界から自民党の石破茂元幹事長が東京五輪の開催について言及。石破氏は3月11日にロイター通信のインタビューに応じ、東京五輪の「中止」、「延期」に備えた準備の必要性を訴えた。石破氏は開催の可否及び延期についてはIOCに権限があるとした上で、「中止」、「延期」となった場合に備えて今から準備する必要があるとの見解を示した。

   そして、3月12日(日本時間13日)に事態は大きく動いた。米国のトランプ大統領が東京五輪の開催について「1年間延期したほうがよいかもしれない」と発言。トランプ大統領は、あくまでも個人的な考えであるとしたが、米国大統領の発言の影響は大きく、海外メディアはトランプ大統領のコメントを速報で大々的に報じ、世界中に今夏の通常開催への不安が広がった。

   時を同じくしてIOCのトーマス・バッハ会長は3月12日(日本時間13日)、ドイツの公共放送ARDのインタビューに応じ、新型コロナウイルスの感染拡大による東京五輪開催の是非について、「WHO(世界保健機関)の助言に従う」と述べた。これまで通常開催へ向けて強気な発言を繰り返し、五輪開催可否の決定権を持つIOCのトップが初めて見せた「弱気」な一面だった。

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