「蘇」にも反応、「世間の話題は意識」
ツイッターについては「世間で話題になっているテーマと少し絡めることを意識しています。牛乳でしたら『蘇』の話題があったので、過去に農水省で取り上げた蘇のことをもう一度載せるなどしました」という。
古代食で乳の保存のためにも作られたとされる「蘇」は、3月初旬にツイッターで認知度が上昇。そのきっかけを作ったユーザーの1人の投稿を農水省も4日、「牛乳料理をしながら歴史のお勉強もいいですね」と引用すると、約4000回RTされた。「農林水産省にRTされてるのはさすがに草」などと反響を呼び、同省は蘇を紹介していた17年11月の農水省フェイスブックも再掲した。
「通常は粛々と施策の情報を発信していますが、今は新型コロナウイルスの影響で状況が状況だけに、どうにか皆さんに消費してほしいと思っておりますので、ネット上の動向を見つつそれに合わせて発信しています。
農水省のウェブサイトにも情報は掲載していますが、それだけではなかなか届きません。『食料品は不足していません』の投稿もそうですが、ツイッターは短い言葉で大事なメッセージをどう伝えるか。そこは載せる際に担当部局と相談しながら行っています」
一般ユーザー目線を大事にするとともに、生産者の要望、さらに省内でも横の連携を大事にしているというわけだ。確かにウェブサイトには「新型コロナウイルス感染症について」のページで、国民向け、農林漁業者向け、酪農家向けなどに項目を分けながら情報を一元管理しているが、情報量がかなり多い。
フェイスブックでは2日、このうち「牛乳乳製品の消費にご協力ください」「お家やオフィスに花を飾ってみませんか?」といった一言メッセージのみを集約して投稿しており、これも大きくシェアされた。「ツイッターは短文で速報性重視、フェイスブックは写真を使いながら、ウェブサイトの大事な要素を説明する、といったイメージです」と月岡氏は言う。
そのうえで「消費が実際にどれだけ増えているかは把握できていませんが、YouTubeチャンネル登録者数の伸び、ツイッターの拡散は追っています。関心を持たれているとは思いますので、実体的な施策をしっかり進めて、情報発信に努めます」と話していた。
(J-CASTニュース編集部 青木正典)