兵庫県尼崎市内の尼崎北郵便局で、「自腹営業」を郵便配達員に強制するかのようなメールが出回っていると、ツイッターで告発があった。
日本郵便は、メールが送信された事実関係を認めた。告発では、パワハラだと訴えているが、「詳細は調査中」だとしている。
「必ず販売して帰局して下さい。返納は受け付けません」
「業務命令」。2020年3月16日夕のメールは、まずこの言葉で始まり、最後に実在の部長名が書かれていた。
その文面では、サクラなどの花をデザインした切手シリーズ「おもてなしの花」について、これを携えて売り歩いている配達員に対し、次のような命令を行った。
「必ず販売して帰局して下さい。返納は受け付けません」
このメールは、同日中にツイッターで晒され、告発者は、尼崎北郵便局の配達員全員に送られたとして、自腹営業を強制するパワハラ行為だと指摘している。そして、かんぽ生命の不正販売が大きな社会問題になったにもかかわらず、会社は反省していないのではないかと非難している。
告発者のツイートは、2万件以上もリツイートされており、様々な声が寄せられている。
メールの真偽が話題になったほか、もし内容が事実だとした場合として、「これダメでしょ」「まだ自爆営業やってんだな」「度が過ぎてる」「実質給料減らされてるようなもん」などと疑問や批判が相次いでいる。
部長は職務から外し、「必要があれば厳正に対処」
日本郵便の広報室は3月17日、尼崎北郵便局の部長が集配社員約130人にこのメールを送ったのは事実だと、J-CASTニュースの取材に認めた。
自爆営業を強いるようなパワハラがあったかなどについては、こう話した。
「詳細な事実関係を調査しており、必要があれば厳正に対処します。部長については、本日付でこの職務から外しました」
内部情報や個人名を晒されたことについてどう考えるかについては、「調査で確認しているところです」とだけ答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)