小中学校で対応分かれた背景
ただ、小中学校については、対応が分かれた。人口約67万人(19市町村)の島根県で約20万人の松江市、約17万人の出雲市といった大どころ(2市で県民の過半)を含む8市町村は県教委の判断も踏まえて休校を見送ったが、県西部や山間部、隠岐諸島の一部の計11市町(人口計約22万人)は休校した。
これは県教委が2月27日夜に「県立学校長に休校を指示する予定」との文書を市町村教委に送付したため、28日午前のうちに休校措置を決めて具体的に動き出した市町があったためだ。一度決めて動き出すと引き返しにくいのが役所という世界。県教委とのコミュニケーションが薄いことでかえって山間部や離島で休校が相次ぐことになったとの見方がある。休校した自治体のうち、奥出雲町と飯南町は「県内で感染者が確認されておらず、児童生徒の学習機会を確保する」ことを理由に3月16日に町立小中学校を再開した。