井上尚弥戦も無観客検討... 世界の格闘界揺るがす新型コロナ、米カリフォルニア州では3月「全中止」へ

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   新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米カリフォルニア州アスレチック・コミッションが、2020年3月中に州内で予定されているすべての格闘技の試合を中止したと海外の複数メディアが報じた。

   3月28日にはカリフォルニア州イングルウッドでWBA世界ウエルター級ゴールド王者バージル・オルティスJr(米国)VSサミュエル・バルガス(コロンビア)戦が予定されていたが中止となった。

  • 井上尚弥
    井上尚弥
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ネバダ州も規制の可能性が...

   ウイルスの感染が拡大する米国では、すでにプロバスケットボール(NBA)、プロアイスホッケー(NHL)、プロ野球のメジャーリーグ(MLB)が公式戦の中断、延期を決定。プロボクシングでは、カリフォルニア州での試合がすべて中止となった他、3月14日(日本時間15日)にニューヨークで予定されていたWBO世界フェザー級タイトル戦も延期となった。

   現時点でカリフォルニア州だけが格闘技の試合を規制しているが、格闘技イベントが多く開催されるネバダ州も規制をする可能性が出てきた。ネバダ州ラスベガスでは、4月25日(日本時間26日)にWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(26)=大橋=が、WBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロ(30)=フィリピン=との王座統一戦を予定しており、開催の行方に注目が集まっている。

   井上の共同プロモーターであるトップランク社のボブ・アラム氏は、米国内でボクシング興行が相次いで中止に追いやられている状況を踏まえ、井上VSカシメロ戦を無観客で開催することを検討している。米スポーツ専門チャンネル「ESPN」によると、アラム氏は通常開催の代替として、スタジオセットで無観客試合を開催し、試合の模様をテレビで放送する案を明かしたという。

国内プロボクシングも新人王予選除き中止、延期に

   新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ボクシングの主要団体であるWBAとWBOが緊急声明を出した。WBAは公式サイトでヒルベルト・メンドーサ・ジュニア会長が世界中のプロモーターと興行主催者に向けて声明を発表。WHOと各国の衛生機関による勧告に従うよう呼び掛けている。また、WBOは公式サイトでプエルトリコが国家緊急事態にあることから国内の試合を2020年5月まで延期することを発表した。

   日本国内のプロボクシングは、東日本新人王予選(4月5日・後楽園ホール)を除き、4月15日までのすべての興行が中止、延期となった。唯一開催される東日本新人王予選は無観客試合で行われる。

   世界的にプロボクシングの興行が延期、中止の流れに傾くなか、米ラスベガスで予定される井上の王座統一戦は予定通り開催されるのか。日本のボクシングファンが待ち望むビッグマッチだが、状況は決して楽観視できない。

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