フィリピンメディアは批判的な報道
新型コロナウイルスの感染拡大の収束が見えないなか、通常開催の準備を進める大会組織委員会に対して、批判的に報じる海外メディアもある。フィリピンの地元メディア「The Manila Times」は、「2020年東京オリンピックの主催者は、世界最高のアスリートが集う4年に一度のチャンピオンシップを延期するか完全にキャンセルするかという問題を断固として回避している」と辛らつな意見を述べている。
事態は一向に好転する気配が見られず、政府は3月10日に大規模イベントの自粛要請期間を10日間程度延長した。新型コロナウイルスの感染拡大の状況次第では、今後、自粛要請期間がさらに延長される可能性もある。五輪を運営するにあたり、少なくとも2カ月前から準備する必要があるとされ、IOCのパウンド委員が指摘するように5月下旬がひとつの判断基準になりそうだ。
世間の注目を集めた選抜高校野球大会が、大会史上初の中止となった。日本高野連の八田英二会長は「世の中には厳しい決断を迫られることがあることをぜひ理解していただきたい」と苦しい胸の内を語った。新型コロナウイルスの世界的な感染が広がるなか、東京五輪の大会組織委員会に決断の時は訪れるのか。今後の動向に注目される。