戸郷は大炎上、相次ぐ故障者、新外国人も... 巨人先発陣の「不安材料」

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   巨人は2020年3月10日、ペイペイドームでソフトバンクと対戦し、先発・戸郷翔征投手(19)が4回途中9安打10失点(自責9)と大炎上した。

   1回にウラディミール・バレンティン外野手(35)の3ラン、松田宣浩内野手(36)のソロ本塁打などで5点を失い、4回に再び松田に本塁打を許し3失点。この日の戸郷は3本塁打、5四球と大荒れの内容で、4回もたずに降板となった。

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メルセデス、畠、高橋ら先発陣の故障者が続出

   1回、戸郷は1アウトも取れずに5点を失った。バレンティンにはバックスクリーンに飛び込む特大3ランを、松田には渾身の直球を完ぺきに打たれた。今シーズンからバレンティンが加わり、より厚みを増したソフトバンク打線に開始早々に捕まった。2回は無失点に抑えたものの、3回には自らの暴投でピンチを広げて失点。4回は2塁打と四球で塁を埋め、松田に3ランを叩き込まれた。

   開幕ローテーションの3番手として期待される戸郷の大炎上は、危機的状況にある巨人先発陣に暗い影を落とす。巨人の先発陣はここまで故障者が相次ぎ、コマ不足が不安視されている。C.C.メルセデス投手(25)は左肘の違和感を訴えキャンプを離脱。2月29日には畠世周投手(25)が右肩周辺の肉離れのため2軍落ち。高橋優貴投手(23)は、3月10日配信のスポーツ報知WEB版によると、左肘痛でリハビリ組に合流するという。

   巨人の開幕ローテーションは現時点で、エース菅野智之投手(30)、エンジェル・サンチェス投手(30)、戸郷の3人が確定的で、これに桜井俊貴投手(26)、田口麗斗投手(24)が続く。昨シーズン、先発ローテーションの一角を担った高橋は今シーズンもローテ入りが期待されており、桜井、田口らとともに開幕ローテーション6人の候補に挙がっていた。

山口俊の穴埋められる?サンチェスは安定感欠き...

   今シーズンは、MLBブルージェイズに移籍した山口俊投手(32)の穴をいかに埋めるかが、課題のひとつだった。その補強として韓国リーグ17勝のサンチェスを獲得したが、サンチェスは日本球界への対応に苦しんでいる。この日先発のマウンドに上がった戸郷は、経験が不足しており、シーズンを通して成績を残せるかどうかは未知数だ。中継ぎから先発に転向する田口も計算できるまでに至っていない。

   高橋の左肘の回復具合にもよるが、リハビリで出遅れるようならば、先発の6番手に浮上するのが鍬原拓也投手(23)だ。3月8日に行われた阪神とのオープン戦で2番手としてマウンドに上がり4回3安打1失点と好投した。鍬原の他には、若手の髙田萌生投手(21)、ファームで調整中の今村信貴投手(25)、宮国椋丞投手(27)らが先発6番目の椅子を狙っている。

   故障者を除く先発ローテーション候補の5人のうち4人が右投手で、左は田口のみ。ここに鍬原が加われば、5人が右投手となる。左右のバランスを考えれば、もう一枚左がほしいところだろう。昨シーズンは左のメルセデス(8勝)、高橋(5勝)で13勝をマークし、チームのリーグ優勝に大きく貢献。序盤戦で左腕2人が出遅れれば、チームにとっては大きな痛手となる。

   日本野球機構(NPB)は2020年3月9日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月20日に予定していた公式戦開幕の延期を決定。セ・パともに4月開幕を目指す。開幕が延期となったことで、故障者が開幕に間に合う可能性が出てきたものの、安定感を欠くサンチェスに、「若さ」を露呈した戸郷と先発陣の不安は尽きない。リーグ連覇を狙う巨人が、開幕までに先発陣をどう立て直すか。指揮官の采配に注目が集まる。

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