入り出待ちを自粛、中止期間中も愛を示す
通常、公演中の劇場周辺では団員の入り待ち・出待ちをするファンで毎日にぎわい、団員のファンクラブによる「お茶会」という団員とファンの交流イベントもホテルなどで行われる。しかし新型コロナウイルスの国内感染者が増え始めた2月上旬時点で、雪組東京公演での入り待ち・出待ちやお茶会は自粛となっており、既にファンは自主的に感染者を出さないように努めていた。
公演中止から再開までの間、ツイッターには「#愛してるよ宝塚歌劇団」のハッシュタグでの投稿が相次いだ。阪神大震災や東日本大震災からの公演再開の思い出や、劇団員のみならず劇場スタッフの対応にも感謝する投稿もあり、また「劇団の本気を感じた」「まだ不安もある中で再開してくださるのだから、我々ファンも協力しなければ」「もしちょっとでも具合が悪かったら行かないと固く決心した」など、公演で感染者を出さないよう最大限の努力をするという一体感と団結力がファンの間で形成されている。
もとより宝塚の観客は固定ファンが多く熱量が高い。加えて、私設のファンクラブがスターを応援するといった独特のルールが確立されており、ファンの行為が宝塚全体の評判につながるといったモラルの元に行動するファンも少なくない。感染者を出さないため、モラルの高さを示そうという意識がファンには強くあるようだ。
雪組東京公演は3月22日まで行われ、また宝塚大劇場では3月13日から4月20日まで花組公演が予定されており、前出の感染防止策を当面施行しつつ上演予定である。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)