「このハゲーッ!」などの秘書への暴言騒動でかつて大きな注目を集めた豊田真由子・前衆院議員(45)が、フジテレビ系「バイキング」に出演した。新型コロナウイルス問題のコメンテーターとして、元厚生労働省官僚で新型インフルエンザ問題の際の調整実務経験もある専門家として意見を求められていた。
この日の豊田氏はピンク系の洋服を着て、髪の長さは肩から鎖骨付近まであり軽くカールがかかっていた。2017年の騒動当時の髪型はボブ風で今より短かった。視聴者からはツイッターで「雰囲気だいぶ変わって...」「可愛くなってる」といった反応も寄せられていた。肝心のコメントでは、毒舌系ではなく、時おり笑顔もまじえながら冷静な言い回しで問題点を指摘していた。
「その節は皆様、いろいろお世話になりました」
2020年3月9日放送「バイキング」の新型コロナの話題の際、豊田氏は専門家3人のうちの1人として紹介された。米ハーバード大で公衆衛生学を学んだこともあり、官僚時代にあった09年の新型インフルエンザ問題の際には、WHO(世界保健機関)との調整に当たったという。
豊田氏といえば、2017年6月に秘書への暴言とされる録音音声が記事化・公開され、当時所属していた自民党を離党した。音声は連日のようにテレビ情報番組などで紹介され、「このハゲーッ!」と並び印象的な暴言の一つ「ちーがーうーだーろー!」は、17年末の「新語・流行語大賞」候補30語にも選ばれた。豊田氏は17年10月の総選挙で、3期目を目指して埼玉4区に無所属で立候補したが落選した。
豊田氏は今回の「バイキング」出演の冒頭付近で、「その節は皆様、いろいろお世話になりました」と頭を下げ、スタジオ陣の笑いを誘っていた。MCの坂上忍氏から「(スタジオに)ハゲ2人が...」とイジられた際も、豊田氏は周囲と一緒に笑顔を見せていた。新型コロナ問題へのコメントでは、
「(PCR検査の公的医療保険適用後も)受けることができるのは、希望者全員ではない。優先順位付けが大切」
「(中国・韓国からの入国規制強化について)どういう根拠での判断なのか、可能な限り透明性のある説明をする必要がある」
などと指摘していた。
「対応遅い?」に「どうでしょう...?」
坂上氏からは、豊田氏のコメント内容は要するに現状の政府や自民党の対応が「遅い」ということか、という問いかけがあったが、豊田氏は
「どうでしょう...?」
と他のコメンテーターに見解を求める一幕もあった。
視聴者からはツイッターで、
「雰囲気だいぶ変わって(騒動時より)女性らしくて柔らかい感じになってる」
「豊田真由子 可愛くなってる」
「笑顔がちょっと可愛いとすら思ってしまった」
といった驚きの声も多く寄せられていた。コメント内容に対しては、やや無難な姿勢と受け止めた向きもあったのか、豊田氏に「(今後)言ってほしいこと」として、当時の「暴言」と昨今のニュースとを絡めて、
「フィリピンパブ行くなこのハゲーッ!」
「マスク買い占め?ちがうだろーー!」
といった発信を期待するツイートもあった。また、Yahoo!リアルタイム検索では、一時「話題のキーワード」の1位に氏名が入っていた。