プロ野球の巨人は2020年3月8日、甲子園球場で阪神とオープン戦を行い、4-4の引き分けに終わった。内野のレギュラー争いをする若林晃弘内野手(26)、山本泰寛内野手(26)、支配下を勝ち取ったイスラエル・モタ外野手(24)がスタメン出場したものの、いずれも無安打で結果を残せず。オープン戦終盤を迎え、若林、山本、モタの開幕1軍入りが厳しい状況になってきた。
この日、「8番・右翼」でスタメン出場した若林に快音は聞かれなかった。2度、打席に立ち、2ゴロ、遊ゴロと凡退。オープン戦9試合に出場して20打数1安打。打率は.050まで落ち込んだ。オープン戦では得点の機会に打席に立つことがみられたものの、チャンスを生かし切れないでいる。
モタはチーム断トツワーストの18三振
守備でも不安定さを露呈している。ここまでセカンドで3試合、サードで1試合、外野で6試合に出場した。セカンドの守備で1つの失策を記録し、外野の守備でも1失策を記録。原辰徳監督(61)は我慢強く若林を起用し続けているが、攻守にわたって結果を残せていない。
山本もまた出場機会をもらうもオープン戦で不振にあえいでいる。11試合に出場して16打数2安打、打率.125。8日の阪神戦では、9回2死2、3塁の一打逆転での場面で打席に立ち、外角のストレートに手が出ず見逃し三振。存在をアピールする絶好の機会で、バットを振らない最悪の結果に終わった。
打撃面でより深刻なのがモタだ。元来、大振りで荒削りな部分を残すモタだが、ここ数試合はバットにボールが当たらず三振の山を築いている。8日の阪神戦でも2つの三振を記録し、オープン戦11試合に出場して40打数で三振は実に「18」。1軍の投手陣に対応しきれず、チーム断トツのワーストを更新し続けている。
不調の選手をなぜ起用し続ける...
若林らと対照的に数少ないチャンスで結果を残しているのが、1塁のレギュラー争いをする北村拓己内野手(24)と湯浅大内野手(20)だ。北村は6打数3安打で打率.500をマーク。湯浅は13打数7安打、打率.538と、存在感をみせている。G党からは北村、湯浅に続く若手の台頭を望む声が多くみられ、1軍で結果を残せていない選手との「入れ替え」を熱望する声も。
現在、田中俊太内野手(26)、重信慎之介外野手(26)、増田陸内野手(19)らが1軍の出場機会をうかがっており、G党からは、若林、山本、モタに代わって、田中、重信らに出場の機会を与えてほしいと、望む声が多くみられる。一方で、指揮官に対して不調の選手をなぜ起用し続けるのかと、フラストレーションを募らせている。
2塁のレギュラー争いに加えて、今シーズンは1塁のポジションでも若手とベテランによる激しいレギュラー争いが展開されている。リーグ連覇には若手の台頭が必至となる巨人。2軍でくすぶる若手にチャンスの場は提供されるのか。オープン戦残り5試合、指揮官の采配に注目が集まる。