村上世彰氏系ファンドVSレオパレス 株主総会は乗り切るも火種はまだ...

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改修完了、見えない出口

   レオパレスは当初、レノが求める臨時株主総会の開催に難色を示していたが、レノ側の主張を一部受け入れる形で社外取締役を2人追加選任する提案を行った。こちらは議決権を有する株主の56%の賛成を得て、可決された。これで同社の取締役は12人となり、半数以上の7人が社外取締役となった。

   レオパレスが「もの言う株主」から一時的にせよ、全取締役の解任を求められたり、臨時株主総会の開催を求められたりするのは、レオパレスの施工不良物件が増え、改修の完了が見通せない悪循環に陥っているからだ。

   同社は2018年4月、1994年から1995年にかけて施工したアパートに不備があったと公表。その後、1996年から2009年にかけて施工したアパートが耐火性を満たしていないなど、建築基準法違反の疑いがあることが次々と判明した。

   レオパレスは2019年2月、天井の耐火性に問題がある641棟の7669人に転居を求めたため、入居者の間で混乱を招いた。このため国土交通省は3月、建築基準法違反が確認された全棟の改修を同年夏までに終えるよう指示。同社は6月までに全物件を調査し、当初10月までとしていた改修工事の完了を「夏前に前倒しする」と表明した。ところが、全約4万棟を調べたところ、施工不良の物件が次々と拡大。改修工事は計画通りに進まず、10月末になって改修工事の完了を2020年12月末に先延ばしすると発表した。

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