高校総体が直面する「資金不足」 五輪余波で分散開催、寄付募るも...まだ目標額の1割

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「大会が中止となることは100%ありません」

   特別基金は6月末日で締め切られ、残された時間は約4カ月。高体連関係者は「資金について確かに厳しい面はあります」とした上で、「目標の7億円というのは、あくまでも通常開催時に必要となる費用ですので、目標額に届かなければ大会が開催できないというわけでありません。抑えられる費用は極力抑えていきますし、大会が中止となることは100%ありません」と話した。

   また、高体連の特別基金とは別にクラウドファンディングを実施する競技もあり、資金確保に努めている。高体連関係者によると、高校総体の競技スタッフの多くは教員が占め、旅費宿泊費以外の報酬はほとんどなく、ボランティアに近いという。入場料については、大会の開催基準要項では入場料を徴収することは可能となっているが、高体連関係者は「過去に入場料を徴収したという記憶はありません」と話す。

   高校の教育の一環として行われる運動部の多くが高体連に加盟しており、一方で高野連に所属している高校の野球部はいわば「独立」した存在である。その人気は他競技を圧倒し、甲子園では春、夏ともにスタンドが多くのファンで埋め尽くされる。昨年の第91回大会の大会収支は、主催者である毎日新聞社と日本高野連によると、入場料が3億2828万1435円で、物品販売等と合わせると収入の合計は3億3222万9384円だった。

   高体連関係者は「インターハイは高校スポーツの頂点を争う大会です。競技数も多く、参加する生徒も相当数います。中止という選択肢はありませんし、あってはならないと思います」と話した。

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