イオンのトイレットペーパー大量陳列、実現の舞台裏 製造・物流・販売に全力で「デマ鎮静化」目指す

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イオン「売り場に物がないとお客様が安心できない」

   こうした入荷の経緯について、イオンの広報に再度聞いたところ、詳細な流れまでは追い切れていないとのことだったが「いずれにしても、メーカーさんに在庫はあるが、ネックは物流で、トラックがなかなか手配できないという状況です。我々は自社での輸送ができるので、調整して、いくつかの店舗に今までの量より多く行き渡るようにしています」と話した。

   大量に入荷・販売したのは、デマの影響による買い占めなどを鎮静化したいという考えから。「少し多めに供給し、お客様に安心感を与えたいと思っています。関係各社、省庁、政府でも冷静になるよう呼びかけている中、私たちとしては売り場に物がないとお客様が安心できないと思いますので、多くの量をお届けしている次第です」と話している。

   また、東雲店の「おひとり様10点まで」の掲示は、店舗の判断で行っているものだといい、加熱するトイレットペーパー購入の鎮静化を図るための呼びかけの一環だとしている。

   経済産業省の担当者は5日、取材に対し、次のように物流強化をしていると話す。

「メーカー在庫自体は倉庫にあります。ただトイレットペーパーはかさばるので、運送するトラックをたくさん配車しなければならず、小売店では売り場スペースの幅も取ります。小売店で在庫を大量に置いておけるわけではない商品なので、物流の強化が課題でした。その中で昨日から一昨日(3~4日)にかけ、我々がお願いしていた物流関係の方で輸送量が増し、イオン様など一部小売店で並ぶようになりました」

   通常時は1日あたり約2000万ロールを運ぶが、現在はその2倍の4000万ロールの運送に努めているという。経産省担当者は「落ち着いてきたら通常の物流量に戻していきますが、今はとにかく(需要が高いため)届けないといけない。物流サイドの協力を仰ぎながら全国に届けていきます」としている。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)

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