丸富製紙「個数では3000~4000パックくらい」
新型コロナウイルス感染拡大の影響でトイレットペーパーが「品薄になる」というデマが流れる中、日本家庭紙工業会が2月28日、「トイレットペーパー、ティシューペーパーについては殆どが国内工場で生産されており、新型コロナウイルスによる影響を受けず、現在も通常通りの生産・供給を行っております」との声明を出すなど、業界ではデマを打ち消す動きが続く。
ツイッターでアップされている写真を見る限り、並んでいるトイレットペーパーは丸富製紙のものだ。同社もツイッターで3月2日、大量に製品を備蓄した倉庫の写真とともに「各地でトイレットペーパーが不足するなど、一部報道されておりますが、当社倉庫には在庫が潤沢にございますので、ご安心ください! 今後も通常通り、生産・出荷を行なっていく予定です」と呼びかけるなど、デマを打ち消してきた。
ただ、目下のトイレットペーパー不足については「製造はされているが、物流が間に合わない」というのが実態。物流の面はどのようにクリアしているのか。丸富製紙の担当者は5日、取材に対し「イオンさんの協力がなければ、あの量は店舗まで届けられなかった」と話す。
「我々にも通常の2~3倍の受注があります。ただ、輸送用のトラックを急に増やすことができず、出荷量は通常の1.5倍程度にとどまっています。イオンさんから入荷のお願いがあって、そうした現状をお伝えしたところ、イオンさんの方でトラックを手配して取りに来てくださる、と申し出いただきました。当社は静岡県内でも製造していますが、関東にも一時的に需要が増加した場合のために在庫を置いていましたので、そこから供給させていただきました」
出荷量は、「正確な数は分かりませんが、400~600ケース、個数では3000~4000パックくらい」と見られるという。担当者は「我々としてはとにかく鎮静化し、平常に戻ってほしいというだけです」と話している。