アニメOP「パクリ」告発で製作委が謝罪 「確認作業に不備」19年放送の「厨病激発ボーイ」めぐり

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   TOKYO MXテレビなどで放送されたアニメ番組「厨病激発ボーイ」(市川量也監督)の一部映像について、名古屋市内の映像クリエーターが自らの作品の「パクリ」ではないかとツイッターで指摘する騒ぎがあった。

   比較すると酷似する部分があり、KADOKAWAなどで作るアニメの製作委員会は、2020年3月4日、「確認作業に不備」があったと認めて、クリエーターに謝罪した。

  • 公式サイトで謝罪文を掲載
    公式サイトで謝罪文を掲載
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赤い円や青い丸などの動きがそっくり

   転校した高校生のヒロイン聖瑞姫は、「厨二病」を患ったヒーロー部の男子生徒らと出会って...。厨二病とは、中学2年生に代表される思春期の「イタい」言動を指すネットスラングだ。

   アニメは、こんなストーリーで始まる。TOKYO MX などで、2019年10~12月に計11話が放送された。酷似が指摘されたのは、主題歌が流れるオープニング映像の部分だ。

   ヒロインらを描いたアニメの背景に、赤い円や青い丸などのグラフィックイメージが形を変えて、次々に現れる。

   クリエーターの「いっしん」さんが19年4月9日にユーチューブで公開した10秒ほどの映像作品「Reversed year」と比べると、動きなどがそっくりなのに気づく。

   「いっしん」さんは20年1月14日、「映像を丸々パクられる(ほぼ転載)という事がありまして...」とツイッターに書き、翌15日にそれがアニメ「厨病激発ボーイ」だと明らかにした。

   ツイートでは、アニメの製作側に苦言を呈しており、アニメと自分の作品との比較映像もアップした。「いっしん」さんの訴えは、ネット上で大きな話題になり、次々にリツイートされていた。

製作委「今回の件について直接ご報告とお詫び」

   「いっしん」さんは1月15日、「余計な炎上を避けるため、ある程度収拾がついたタイミングでツイートは削除します」とツイッターで告げ、「関係者と直接連絡が取れ、話が進められているためツイートは削除しました」と明かした。

   実際、3月5日現在で、最初のツイートを残して、投稿を削除しており、「いっしん」さんとアニメの製作委員会は、その後話し合いを続けていた模様だ。

   そして、製作委員会とアニメ制作担当のスタジオディーンは3月4日、厨病激発ボーイの公式サイトで「アニメ『厨病激発ボーイ』のオープニングアニメーションについて」とのタイトルで謝罪文をアップした。

   そこでは、「本作品のオープニングアニメーションについて、制作過程における確認作業に不備があったため、クリエイターのいっしん様にご迷惑をおかけしてしまいましたことを深くお詫び申し上げます」とつづり、「いっしん様には今回の件について直接ご報告とお詫びを申し上げ、本作品への協力をお願いし、ご了承をいただきましたことをご報告いたします」とした。

   そのうえで、「今後は、同様の事案が発生しないよう、制作体制や運用面を見直し、より品質の高い作品をお届けできるよう、取り組んで参ります。最後に、本作品をご覧になった皆様をお騒がせしましたことについて、この場をお借りしてお詫び申し上げますとともに、引き続き、本作品を応援いただけましたら幸いです」と結んでいる。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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