気を吐くモタの奮闘
昨シーズン、先発ローテーションの一角として8勝をマークしたC.Cメルセデス投手(25)は、大きく出遅れている。左肘の違和感により宮崎キャンプを離脱し、リハビリ調整が続いている。2月下旬にはブルペン入りしたものの、いまだ実践登板はない。早ければ3月中旬にも実践マウンドに上がる見通しだが、今シーズンは開幕ローテーション入りが期待されていただけにチームにとっては痛手となる。
外国人選手の中で最も元気がいいのが、育成から支配下を勝ち取ったイスラエル・モタ外野手(24)だ。オープン戦では7試合に出場して27打数8安打、打率.296をマーク。荒削りなところはあるものの、気持ちの入ったハッスルプレーが首脳陣から評価され、レギュラーの座を射止めそうな勢いだ。支配下契約の発表会見では大粒の涙を流して喜びをかみしめ、大きな話題を呼んだ。
今シーズン、原監督は外国人4枠の起用を「投手2」、「野手2」で想定しているとみられる。現時点で野手に関してはパーラ、モタで埋まり、問題は投手の2枠をいかにして活用するか。現時点でデラロサは確定的だが、調子の上がらないサンチェス、ビエイラは今後の出来次第といったところか。また、メルセデスは開幕に間に合うか不透明だ。
昨オフ、外国人選手が大量離脱したことで、原監督主導のもと外国人補強に注力し、現役メジャーリーガー、韓国リーグ17勝投手の獲得に成功。これにデラロサ、メルセデスらがからんで今年は外国人枠を巡る激しい争いが想定されたが、いざふたを開けてみれば支配下を勝ち取ったばかりのモタの奮闘ばかりが目につく。今後、シーズンに向けて巨人の外国人枠争いはどのような展開をみせるのか。プロ野球の公式戦は3月20日に開幕を迎える。