公募理事長「解任劇」から立て直せる? 沖縄県外郭団体ISCO、なおも火種

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後任理事長の待遇も「非常勤で年間100日程度の勤務、報酬の上限は年470万円」

   ISCOは19年12月4日、理事長を改めて公募することを発表。20年2月18日に、次期理事長が内定したことを地元紙の沖縄タイムスが報じた。内定したのは、20年2月にISCOが事務局を担当して開いたイベント「ResorTech(リゾテック)おきなわ国際IT見本市」で実行委員長を務めた稲垣純一氏。同紙の記事によると、稲垣氏は「組織固めに注力したい。ビジネスだけでなく、IT分野で若者や子どもたちの人材育成にも力を入れていきたい」などコメント。事実上内定を認めている。

   もっとも、嘉数氏は県議会の答弁で、

「新たな理事長は3月の理事会および評議員会の審議を経て決定する予定となっており、ISCOにおいては、新理事長候補は公表していない。新聞報道の出所についても不明としている」

と主張している。この「理事会および評議員会」が行われるのが3月5日だ。中島氏は、前出の議事録の問題が解決しなければ、盛田氏を名誉毀損の容疑で民事・刑事の双方で告訴する構えを崩していないが、交渉に応じる余地も残している。両者がどの程度歩み寄るかが焦点だ。

   新理事長に就任する稲垣氏としては、訴訟リスクを抱えた状態での新体制スタートになる。さらに、待遇は中島氏と同じ「非常勤で年間100日程度の勤務、報酬の上限は年470万円」。公募に当たっては内部でも「水準が低いのでは」という声もあったと報じられており(琉球新報、19年12月11日朝刊)、この点も懸案となる可能性もある。

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