「滅菌でないガーゼを使っても変わらないでしょう」
手作りマスクのあてガーゼに用いる際、滅菌ガーゼかそうでないガーゼかで違いはあるか。一般消費者向けにも滅菌・未滅菌の両ガーゼ商品を製造している医療機器メーカー・ハクゾウメディカル(本社・大阪市)の担当者は3日、J-CASTニュースの取材に「滅菌ガーゼである必要はないと思います」と話す。
「気持ちの問題で、口元を清潔にしたいという思いから滅菌が選ばれるのかもしれませんが、滅菌でないガーゼを使っても(手作りマスクとしての機能は)変わらないでしょう。滅菌ガーゼは傷口にあてて出血を止める時などに使われます。傷口から雑菌が入らないようにするためです」
関西の別の医療機器メーカーA社の代表も同日、取材次のように話す。
「滅菌ガーゼというのは、傷口など損傷した皮膚にあてる時に雑菌がつかないようにするために使います。しかし、マスクのガーゼは通常、健康な皮膚にしか当たりません。また、体内に菌が入らないように滅菌ガーゼを使うわけですが、マスクは空気中にさらされ、菌がつきます。こうしたことからすると、自作マスクに滅菌ガーゼを使う必要性はないと思います」
逆に医療現場では「手術する時などは体内に入れますから、滅菌したガーゼを使います」という。術後の在宅療養時についても「どのレベルで在宅になるかとか、医師の判断にもよりますが、滅菌ガーゼが必要になることはあります」と話した。
国内で流通するガーゼは多くが中国製。A社代表は「新型コロナウイルスの影響で中国工場は止まっているところが多いです。だから国内に入ってくるガーゼも少なくなっています」としており、先のハクゾウメディカルでもガーゼは中国工場で生産しているため、国内では品薄という。