巨人の新外国人サンチェス、年俸3億4000万円の真価は? 早くも他球団「攻略」に自信

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   巨人の新外国人、エンジェル・サンチェスの状態が上がってこない。

   実戦初登板の2020年2月24日のオープン戦・広島戦(沖縄セルラー)で安部友裕に3ランを浴びるなど1回5安打5失点と炎上。29日のヤクルト戦(東京ドーム)でも青木宣親に2ランを被弾するなど3回4安打2失点とピリッとしなかった。直球が最速154キロを計測したが制球が高く、甘くなった球を痛打される場面が目立った。

  • 本拠地東京ドームで活躍を見せられるか(イメージ)
    本拠地東京ドームで活躍を見せられるか(イメージ)
  • 本拠地東京ドームで活躍を見せられるか(イメージ)

先発陣のやりくり苦しい中で...

   昨季15勝で最多勝を獲得した山口俊がポスティング・システム(入札制度)でトロント・ブルージェイズに移籍。その穴を埋める存在として加入したのがサンチェスだった。昨季は韓国リーグで17勝をマーク。年俸3億4000万円で入団し、菅野智之との2枚看板で期待は大きい。

   だが、実戦での投球を見守った他球団の関係者からは「フォームに威圧感がなく球も見やすい。空振りも少ないので球速表示ほどの速さを感じないような印象がある。広島、ヤクルトの打者も初対戦であれだけ強振している。攻略のチャンスはあると思う」と自信をのぞかせる。

   先発陣の台所事情は苦しい。昨季8勝をマークしたC.Cメルセデス投手が左肘の違和感で2月8日からファームに合流。先発ローテーションの一角を狙う畠世周も右肩の違和感で2月29日からファーム調整となった。

   昨秋キャンプからサイドスローに転向した17年ドラフト1位右腕・鍬原拓也も2月15日の練習試合(韓国サムスン)で3回2失点と不安定な内容で2軍再調整に。2年目左腕・高橋優貴は課題のスタミナ不足をオープン戦でも解消できず、首脳陣の評価は辛らつだ。

   現状の先発陣は菅野、昨年の先発転向で8勝と素質開花した桜井俊貴、先発再転向を志願して好調を維持している田口麗斗、高卒1年目の昨季にリーグ終盤に好投を見せた戸郷翔征、左腕の今村信貴らが有力候補になる。だが、先発で実績があると言えるのは菅野、田口のみ。リーグ連覇を狙う上で、サンチェスは最低でも2ケタ勝利がノルマとなる。ここから状態を上げて周囲の不安を払しょくできるか。

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