「高校野球は特別なのか」 選抜大会の中止続出、どうなる「高野連の決断」

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   新型コロナウイルスの感染拡大を受け、第92回選抜高校野球大会(2020年3月19日~甲子園球場)の開催可否に注目が集まっている。

   政府は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために、3月2日から全国の小中高校に臨時休校するよう要請。これを受けて高校選抜大会の15競技が中止となった。全国規模の大会が相次いで中止となるなか、高校野球大会の選抜運営委員会が4日に開かれ、何らかの決定が下される。

  • 甲子園球場
    甲子園球場
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前売りチケットは予定通り販売開始

   選抜大会開催の方針が定まらないなか、2月28日から予定通り前売りがスタートした。選抜大会への出場を決めている高校に戸惑いがみられ、休校中の部活動の在り方や、練習環境の確保、対外試合などの問題が浮上している。部活動は学校教育の一環であり、選抜大会はその延長線上にあることから、政府が全国の小中高校に臨時休校を要請するなか、大会の開催について様々な声が上がっている。

   大会の方向性は「中止」か「無観客試合」のいずれかになる可能性が高い。プロ野球では2月29日から3月15日までのオープン戦全72試合が無観客で開催される。大相撲大阪場所(3月8日初日)も無観客開催が決定した。大相撲では、ひとりでも感染者が出た場合、中止する方針で、報道陣に対しても異例の取材自粛要請をした。取材は協会が指定するミックスゾーンのみで、朝稽古の取材も自粛を要請した。

   一方、3万8000人の一般ランナーの参加を取りやめた東京マラソンは1日、予定通り行われた。レースは約200人の「エリートの部」選手のみが参加となり、大会規模そのものは大幅縮小したものの、主催者発表によると沿道には7万2000人の観客が詰めかけた。感染者拡大を防止するため、主催者は沿道での応援の自粛を呼びかけたが、多くのファンで沿道が埋まり、沿道の応援自粛を徹底しなかった主催者に批判的な声が上がっている。

全国高校選抜ラグビーは中止

   野球以外の高校選抜大会は3月1日までに14競技が中止となり、新たに日本ラグビー協会は2日、ラグビーの全国高校選抜大会(3月25日~、埼玉・熊谷)の中止を発表した。日本ラグビー協会は公式サイトで新井均特任理事のコメントを発表。新井氏は「新型コロナウイルスの感染拡大を防止する政府からの基本方針を勘案し、選手やスタッフ、皆さまの安全を守るために決定したものであることをご理解頂ければ幸いです」と説明している。

   野球以外の他競技の高校選抜大会が相次いで中止されるなか、いまだ明確な方向性を打ち出さない日本高野連に対して、ネットでは「高校球児だけが全国制覇を目指しているわけではない」、「高校野球は特別なのか」と辛らつな声も上がっている。

   野球のみならず、運動部に所属する高校生にとって全国選抜大会は、高校総体に並ぶビッグイベント。他競技に追随して中止を決めるのか、もしくは無観客で開催するのか。4日に開かれる運営委員会で方向性が決まる。

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