2020年2月29日に開かれた安倍晋三首相の記者会見。内容は流行が止まらない新型コロナウイルスについてものだったが、この会見について、会見終了から丸1日がたった3月1日夜になっても、ネット上で議論が続いている。とりわけ、ツイッター上では会見に対する意見が続々と上がっており、その勢いは衰えていない。
会見で安倍首相は2月27日に打ち出した、全国の小中高校の休校措置などを説明。今回の判断について、「多くの子供たちや教職員が日常的に長時間集まる、そして、同じ空間を共にすることによる感染リスクに備えなければならない」と理解を求めつつ、「最終的な終息に向けては、医療機関、御家庭、企業、自治体を始め、一人一人の国民の皆さんの御理解と御協力が欠かせません」と呼びかけたが、その会見の放送中、ツイッター上では「#安倍やめろ」の声が噴出していたのだ。
「#安倍やめろ」
会見のテレビ中継が始まった29日18時。ツイッター上では次々と、「#安倍やめろ」とのハッシュタグを付けたツイートが拡散。これらのツイートをめぐっては会見前から、会見時間に合わせて同ハッシュタグを付けたツイートを一斉に行おうとの動きがツイッター上で広がっており、同時刻をもって実際にツイートが行われた形だ。
同ハッシュタグを付けたツイートを見てみると、「安倍が存在することで、やらんでもいい命令が出てくる」と、安倍首相が新型コロナウイルスに対する当事者能力を持っていないとする声のほか、「アピール一色の"やってる感"会見だったな」といった、会見への批判的な意見を述べているといった特徴が目立っている。
一方、「#安倍やめろ」のツイートが広がりを見せるや、同日夜には「#安倍やめるな」とのハッシュタグを付けたツイートも拡散。同ハッシュタグを付けたツイートを見てみると、「本当に安倍さんは我が国が誇る総理大臣です」と、安倍首相を絶賛する声のほか、「今倒閣にでもなったらそれこそ日本は終わってしまう。たくさん思う所はありますが日本国民の1人として安倍総理を支持します」と、支持を表明しているといった特徴が目立っている。
「#安倍辞めろ」が消えた!?
会見に対して相反する声がぶつかり合った29日の夜だが、「#安倍やめろ」とのハッシュタグはツイッターのトレンド入りを果たすなど、安倍首相の会見が大きな注目を浴びていたことは間違いない。
また、同ハッシュタグについては、日付が変わった頃にトレンドから外れたが、その様子を見たユーザーからは、「緊急独演会の熱いライブ後だというのに #安倍やめろ がトレンドから急に消えたよーな気がするんだけど」と、同ハッシュタグの勢いが落ちたことを嘆く声も上がっている。
これらに加え、ツイッター上では会見中の安倍首相が放った、「密集した場所や不特定多数の人が接触するおそれが高い場所、『ケータイ』での活動も当面控えていただくとともに」との箇所について、意味が通らないなどとする声も上がっており、侃々諤々の議論となっている。首相官邸のウェブサイトではこの部分は「形態」と表記しているが、たしかに意味が通らない。
両ハッシュタグの激突から1日がたった3月1日だが、「#安倍やめろ」「#安倍やめるな」の声は散発的に上がり続けており、議論はまだまだ収まりそうにない。